現役従業員と取引先へ上場会社の信用で違法投資を勧誘しても開示しないのか
ラストワンマイル労働組合は、先の記事で、株式会社ラストワンマイル代表取締役会長兼CEOの渡辺誠氏が、金融商品取引法違反事件で書類送検されていた事実と、その対象となった海外株式の仕組債運用を整理しました。
続く記事では、渡辺氏の指示を受けて投資実務を担った真子裕史氏、金融商品仲介業者である株式会社LGアセット、そして株式会社ラストワンマイルの秘書室が、どのように一つの指揮命令系統として動いていたのかを取り上げました。
ですが問題の核心は、渡辺氏個人・真子氏個人・LGアセット、だけではありません。
上場企業として一番問題なのは、株式会社ラストワンマイルの取締役会と監査等委員会です。
本件の投資勧誘を受けた人々の中には、株式会社ラストワンマイルの現役従業員や、同社の取引先、その他の事業関係者が多数含まれています。
渡辺氏は、たまたま私生活で出会った知人だけに投資を勧めたのではありません。株式会社ラストワンマイルの代表取締役会長兼CEOという肩書、東証グロース上場会社の代表者という社会的信用、従業員に対する立場、取引先との事業関係を存分に利用し、自らの業務の一環として、自らが主導する投資へ資金を集めていたのです。
会社の看板で投資家を集め、集めた金は代表者個人の口座へ入れる。ところが、書類送検された後だけは「代表者個人の問題」として、会社の看板を片付ける。
そのような使い分けが許されるはずがありません。
取締役会と監査等委員会が、本件を認識しながら独立調査も適時開示も行わず、株主、従業員、取引先へ説明しないのであれば、問題は渡辺氏の書類送検だけではありません。
会社ぐるみの隠蔽です。
渡辺誠氏が勧誘に使ったのは仕組債だけではない ラストワンマイルの信用である
本件で勧誘された仕組債は、一口1,000万円を基本とし、これとは別に150万円の「保証金」を支払わせ、元本保証と年利30%を掲げるものでした。
投資家が見せられた信用材料は、金融商品の説明だけではありません。
- 渡辺誠氏が、東証グロース上場会社である株式会社ラストワンマイルの代表取締役であること。
- 勧誘対象者の中に、渡辺氏の指揮命令下にある複数の現役従業員が含まれていたこと。
- 株式会社ラストワンマイルとの事業関係を継続する取引先や関係者が多く含まれていたこと。
- 渡辺氏の秘書室室長であり、元証券会社勤務と説明された真子裕史氏が実務を担っていたこと。
- 真子氏が代表取締役を務める株式会社LGアセットについて、金融商品を扱う登録会社として説明されていたこと。
- 渡辺氏、真子氏、秘書室関係者が参加するTelegramグループで、継続的な投資案内と運用報告が行われていたこと。
- 最終的な振込先として、渡辺氏個人名義の銀行口座が指定されていたこと。
現役従業員から見れば、勧誘者は単なる知人ではありません。自分の人事、待遇、配置、評価へ強い影響力を持つ代表取締役です。
取引先から見れば、勧誘者は単なる投資仲間ではありません。今後の契約、取引条件、紹介、人脈、事業機会へ影響を持つ上場会社の代表者です。
従業員や取引先が形式上「自分の意思」で振り込んでいたとしても、勧誘者との関係性を無視することはできません。上場会社の代表者から一口1,000万円の投資を勧められたとき、断っても人事や取引へ影響しないと、誰が保証したのでしょうか。
渡辺氏が売っていたのは、海外株式の仕組債だけではありません。
株式会社ラストワンマイルという上場会社の信用です。
上場企業経営者の個人口座は、証券会社の顧客資産管理口座へ自動的に変身するものではありません。
会社の信用を入口に使いながら、資金の出口だけを「渡辺氏個人」にすることはできません。
現役従業員と取引先が投資家なら、会社の運営そのものが事件現場になる
代表者による私的な投資と、会社が関係する投資を分ける基準は、名義だけではありません。
誰に勧誘したのか、どの関係を使ったのか、どの肩書を示したのか、会社の人員・設備・情報を使ったのか、投資家が何を信頼して資金を出したのかという実態で判断すべきです。
本件で勧誘された人々に現役従業員や取引先が多数含まれていた以上、取締役会が調べるべき事項は明確です。
- 従業員や取引先の連絡先を、社内名簿、顧客情報、取引先一覧その他の会社情報から取得していなかったか。
- 社用メール、社用携帯、社内チャット、会議室、秘書室、出張、会食その他の会社資源を利用していなかったか。
- 勧誘時に、株式会社ラストワンマイルの代表取締役という肩書を信用材料として使用していなかったか。
- 従業員へ、上司と部下の関係を背景とする心理的圧力が加わっていなかったか。
- 投資へ参加したか、断ったかという情報が、人事、評価、配置又は処遇へ影響していなかったか。
- 取引先へ、契約継続、取引条件、紹介、事業機会との関係を意識させる勧誘を行っていなかったか。
- 投資に関する損失、トラブル、苦情を、会社との取引関係を理由として表に出せない状態にしていなかったか。
従業員と取引先は、渡辺氏個人が空から見つけてきた投資家ではありません。
株式会社ラストワンマイルが事業活動を通じて築いてきた人的関係です。
その関係を使って代表者が資金を集めたのであれば、会社の事業基盤が投資勧誘の集客装置に転用されたことになります。
会社の取締役会が「個人の問題です」と言える余地はありません。
真子裕史氏とLGアセットまで動いた時点で「代表者個人」は通用しない
本件では、株式会社ラストワンマイルの代表取締役である渡辺誠氏の秘書室室長であった真子裕史氏が、渡辺氏の指示を受け、投資参加者への対応や運用実務を担っていました。
真子氏は、株式会社LGアセットの代表取締役でもあります。同社は、福岡財務支局長(金仲)第123号の金融商品仲介業者として登録されていますが、登録日は2021年12月24日です。
一方、本件の資金募集と運用は、少なくとも2021年3月には始まっていました。
渡辺氏が投資内容を決め、株式会社ラストワンマイルの秘書室室長が実務を担い、その人物が代表を務める金融商品仲介業者の名称と信用が示され、勧誘対象には多数のラストワンマイルの従業員や取引先が含まれる。
これだけ会社との接点が重なっても、取締役会は「渡辺氏個人の問題」と言うのでしょうか。
それなら、どこまで会社を使えば会社の問題になるのか、逆に教えていただきたいものです。
福岡地検が3事件を嫌疑不十分として不起訴にしたことも、取締役会の調査義務を消しません。
嫌疑不十分は、会社の信用を使った勧誘がなかったという認定でも、従業員や取引先が勧誘されなかったという認定でも、会社資源が使われなかったという認定でもありません。
刑事裁判で有罪を立証できるかという問題と、上場会社が自社の代表者、秘書室、従業員、取引先、社会的信用の利用実態を調査し、株主へ説明する責任は別です。
嫌疑不十分は、取締役会と監査等委員会へ交付された調査免除状ではありません。
書類送検の文字が一覧にあるか探すだけでは、適時開示とは呼ばない
株式会社ラストワンマイルの取締役会は、おそらく「代表者個人が書類送検されたという事実だけでは、適時開示の定型項目に該当しない」と判断しているのでしょう。
しかし、東証の適時開示制度は、開示項目の一覧に同じ単語があるかを探す文字合わせゲームではありません。
東京証券取引所が示す上場規程第402条第2号xは、次の重要事実について直ちに開示することを求めています。
当該上場会社の運営、業務若しくは財産又は当該上場株券等に関する重要な事実であって、投資者の投資判断に著しい影響を及ぼすもの。
東証は、数値基準や定型項目に該当しない場合であっても、投資判断への影響を実質的に判断し、重要であれば開示するよう求めています。
本件には、少なくとも次の要素があります。
- 現在の代表取締役会長兼CEO本人が金融商品取引法違反事件で書類送検された。
- 勧誘対象に、株式会社ラストワンマイルの現役従業員や取引先が多数含まれていた。
- 勧誘に、同社代表者としての肩書と上場会社としての信用が利用された。
- 同社代表取締役の秘書室室長である真子裕史氏が投資実務を担った。
- 同社の人員、連絡先、設備、勤務時間、経費が利用された可能性を調査する必要がある。
- 従業員、取引先、株主、金融機関、会計監査人との信頼関係へ直接影響する。
- 代表者の適格性、内部統制、利益相反、関連当事者管理、投資者保護に直結する。
- 取締役会と監査等委員会が認識後に何をしたのかという、会社自身の対応が問題となっている。
これを「会社の運営や業務とは関係がない」と判断する方が、よほど無理があります。
当組合は、本件が上場規程第402条第2号xに基づき、投資者へ開示すべき重要な会社情報に該当すると判断します。
少なくとも、取締役会は適時開示の要否を正式に審議し、審議日、出席者、確認資料、法律意見、東証への事前相談、結論と理由を記録しなければなりません。
ところが、株式会社ラストワンマイルの公式IR・ニュースには、本件に関する説明が掲載されていません。
同社は、2026年6月に発生した顧客情報の流出については、公式に経緯、影響範囲、原因、対応を公表しています。
顧客情報流出を公表したことは当然です。しかし、設定ミスによる情報流出は公表し、代表取締役が上場会社の従業員と取引先へ投資を勧誘して書類送検された問題は公表しないのであれば、同社の開示扉は、従業員側の問題には開き、渡辺氏の問題になると自動で閉まる仕組みなのでしょうか。
同社自身のコーポレート・ガバナンス報告書には、次の基本姿勢が記載されています。
適時・適切に会社の情報を開示することは上場企業としての責務。
責務と書くことが目的ではありません。
渡辺氏に不都合な情報が発生したときに、その責務を実行できるかが問われています。
取締役会は渡辺誠氏を監督する機関か、渡辺誠氏の防音室か
株式会社ラストワンマイルの公式役員紹介には、現在、次の取締役が掲載されています。
- 代表取締役会長兼CEO・渡辺誠氏。
- 代表取締役社長兼COO・松永光市氏。
- 取締役執行役員・市川康平氏、柳田拓也氏、江目直用氏、久木宮然氏、伊藤美和氏。
- 取締役・長野成晃氏、矢野貴文氏。
- 監査等委員である社外取締役・田中裕也氏、尾﨑充氏、石上麟太郎氏。
同社のコーポレート・ガバナンス報告書は、取締役会について、経営上の重要事項を審議・決定し、各取締役の業務執行状況を監督する機関だと説明しています。
会社法第355条 取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。
取締役が忠実に職務を行う相手は、渡辺氏ではありません。
株式会社ラストワンマイルです。
代表取締役が会社の信用、従業員、取引先、秘書室を個人的な投資勧誘へ利用したのであれば、他の取締役は渡辺氏を監督し、会社から切り離し、事実を調査しなければなりません。
ところが、同社はこれまで、反社会的勢力との関係、会社資金の私的利用、内部通報者への不利益取扱い、中野爵喜被告や齊藤悟志氏との関係、秘書室の勤務実態、他社への上場廃止予告、殺害発言、労働組合への支配介入について、具体的な質問を受けながら実質的な回答を行っていません。
取締役会が問題を知らなかったのであれば、情報収集能力がありません。
知っていて調査しなかったのであれば、監督機能がありません。
調査したが公表しないのであれば、説明責任を放棄しています。
いずれであっても、上場会社の取締役会として正常な答えにはなりません。
沈黙は中立ではありません。重大情報を認識した後に全員で黙ることは、黙るという経営判断です。
取締役会が渡辺氏の業務執行を監督せず、外からの質問だけを遮断するのであれば、それは監督機関ではありません。
渡辺氏の周囲に設置された防音室です。
田中裕也・尾﨑充・石上麟太郎氏は何を監査したのか
株式会社ラストワンマイルの監査等委員は、田中裕也氏、尾﨑充氏、石上麟太郎氏の3名です。いずれも公式上は社外取締役です。
会社法が監査等委員会へ与えている職務は明確です。
会社法第399条の2第3項第1号 取締役の職務の執行の監査及び監査報告の作成。
同社のコーポレート・ガバナンス報告書によれば、監査等委員会は毎月開催され、重要書類を閲覧し、役職員へ質問し、各取締役の業務執行を監査することになっています。
それなら、今回の件で何を監査したのでしょうか。
- 渡辺氏が誰を投資へ勧誘したのか。
- 勧誘された現役従業員と取引先は何人だったのか。
- 会社の連絡先、設備、人員、勤務時間が利用されたのか。
- 真子裕史氏が秘書室室長として何を行ったのか。
- 渡辺氏の個人口座へ入った資金がどこへ移動したのか。
- 取締役会が書類送検をいつ認識し、なぜ開示しなかったのか。
- 勧誘された従業員や取引先へ、口止め、威迫、不利益取扱いがなかったか。
- 渡辺氏の代表取締役としての適格性を、現在も認めるのか。
監査等委員会がこれらを一つも調べていないのであれば、監査をしていません。
調べて事実を確認しながら黙っているのであれば、監査結果を会社の防御へ使っています。
毎月集まることが監査ではありません。議事録を作ることも監査ではありません。社外取締役という名札を首から下げることも監査ではありません。
代表取締役に不都合な事実へ手を伸ばし、必要なら業務執行から切り離し、会社と株主を守ることが監査です。
3人の社外監査等委員がそろって沈黙するのであれば、独立性は報告書の中にしか存在しません。
火元が消防計画を承認するラストワンマイル式コンプライアンス
株式会社ラストワンマイルのコーポレート・ガバナンス報告書を読むと、本件を社内だけで調査しても独立性を確保できない理由が、会社自身の言葉で分かります。
- 内部監査室は、代表取締役会長CEOが承認した監査計画に基づいて監査を行う。
- 内部監査の結果は、代表取締役会長CEOへ報告される。
- リスク・コンプライアンス委員会の委員長は、代表取締役会長CEOである。
- リスク管理の最高責任者も、代表取締役会長CEOである。
その代表取締役会長CEO本人が、今回の金融商品取引法違反事件で書類送検された渡辺誠氏です。
つまり、通常の社内ルートへ任せれば、渡辺氏を調べる監査計画を渡辺氏が承認し、渡辺氏を調べた結果を渡辺氏が受け取り、渡辺氏の問題を扱うリスク・コンプライアンス委員会を渡辺氏が主宰することになります。
火元が消防計画を承認し、消火活動の報告を受け、最後に火災原因を発表する仕組みです。
これで独立した調査になると考える取締役がいるのであれば、ガバナンス以前に、利益相反という言葉から学び直す必要があります。
日本取引所自主規制法人の「上場会社における不祥事対応のプリンシプル」は、内部統制の有効性や経営陣の信頼性に重大な疑義がある場合、独立性、中立性、専門性を備えた第三者委員会が有力な選択肢になると示しています。
今回、渡辺氏を調査の委託先選定、証拠へのアクセス、関係者聴取、調査結果の承認から完全に切り離さなければ、調査ではありません。
渡辺氏による渡辺氏のための渡辺氏調査です。
労働組合には支配介入、代表者の書類送検には沈黙
株式会社ラストワンマイルの経営陣は、渡辺氏の問題について質問されると沈黙します。
しかし、労働組合の活動を止めるためには、驚くほど積極的に動きます。
日本国憲法第28条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。
労働組合法第7条第3号 労働者が労働組合を結成し、若しくは運営することを支配し、若しくはこれに介入すること。
当組合への支配介入は、当初、伊藤美和取締役及び市川康平取締役を窓口とする経営管理部門によって行われ、その後、渡辺氏本人や関係者による直接的な働きかけへ拡大しました。
会社は組合員の特定につながる情報を求め、組合活動へ介入し、組合関係者や関係先への攻撃を繰り返しながら、代表取締役の金融商品取引、反社会的勢力との関係、会社資金の利用、書類送検については答えません。
さらに渡辺氏は、対立する人物や会社に対し、次の趣旨の発言を繰り返しています。
- 「殺してやる」という趣旨の発言。
- 「刺し違えてでも貶めてやる」という趣旨の発言。
- 「言うことを聞かなければ会社ごと滅ぼしてやる」という趣旨の発言。
- 独立した上場会社を「絶対に上場廃止へ追い込む」という趣旨の発言。
- 反社会的勢力を使ってでも、獲りたいものは獲るという趣旨の発言。
上場会社の代表者が殺害、威迫、上場廃止、反社会的勢力の利用を語っても、取締役会と監査等委員会は実質的な回答をしません。
これでは、ラストワンマイルのコンプライアンスが排除しようとしているのは、不正行為ではありません。
不正行為について質問する人です。
代表者の書類送検には沈黙し、憲法上の権利に基づいて活動する労働組合には会社ぐるみで介入する。優先順位が完全に逆転しています。
渡辺誠氏が語る「アホを集めて従わせるマネジメント」が完成した
渡辺誠氏は常々、自分以外の人間を「アホ」と呼び、「アホを集めて自分に従わせることが最高のマネジメントだ」という趣旨を周囲へ語っています。
今回の取締役会と監査等委員会の対応を見ると、その経営思想は見事に実現しているように見えます。
- 代表取締役が金融商品取引法違反事件で書類送検されても、取締役会は独立調査を開始しない。
- 現役従業員や取引先が投資勧誘を受けても、会社との関係を調査しない。
- 上場会社の肩書と信用が利用されても、適時開示を行わない。
- 秘書室室長と関係法人が事件へ関与しても、会社資源の利用実態を説明しない。
- 代表者が殺害や他社の上場廃止を口にしても、監査等委員会は沈黙する。
- 労働組合が質問すると、回答ではなく支配介入と通報者探索で対抗する。
- 代表者本人が内部監査計画を承認し、リスク・コンプライアンス委員会の委員長を続ける。
ここまで来れば、「ガバナンス意識が低い」という上品な表現では足りません。
調査できない。監督できない。開示できない。労働者を守れない。代表者へ意見も言えない。
上場会社として必要な機能を自ら停止させた、単なる無能集団です。
渡辺氏が本当に「アホを集めて従わせるのがマネジメントだ」と考えているのであれば、現在の取締役会は、その成功事例として完成しているのかもしれません。
しかし、株主が選任したのは、渡辺氏へ従う椅子ではありません。
会社を監督する取締役です。
株式会社ラストワンマイル取締役会・監査等委員会への公開質問
取締役会への質問
- 渡辺誠氏、真子裕史氏、株式会社LGアセットが金融商品取引法違反事件で書類送検された事実を、取締役会はいつ、誰から把握しましたか。
- 本件を取締役会の正式議題とした日、会議名、出席者、確認資料、議事内容及び決議結果を明らかにしてください。
- 渡辺氏本人は、書類送検、事件番号、捜査内容、不起訴理由について、取締役会へいつ、どのように報告しましたか。
- 本件投資へ勧誘された株式会社ラストワンマイルの現役従業員、元従業員、取引先、業務委託先その他の関係者について、人数、口数、投資額、保証金額を把握していますか。
- 渡辺氏は、勧誘対象者の氏名、電話番号、メールアドレスその他の連絡先を、どのように取得しましたか。
- 社内名簿、顧客情報、取引先一覧、社用端末、社内チャットその他の会社情報を、投資勧誘へ利用しましたか。
- 渡辺氏は、勧誘時に株式会社ラストワンマイルの代表取締役という肩書、名刺、会社名、上場会社であることを信用材料として使用しましたか。
- 勧誘された従業員について、投資へ参加したか、断ったかという事実が、人事評価、配置、昇降格、報酬、退職勧奨その他の処遇へ影響した事実はありませんか。
- 勧誘された取引先について、投資への参加又は不参加が、契約、取引条件、発注、支払、紹介その他の事業関係へ影響した事実はありませんか。
- 真子裕史氏、秘書室関係者、その他の従業員が、勤務時間、社用端末、会社施設、出張、会食又は会社経費を使って本件へ関与しましたか。
- 渡辺氏の個人口座へ入った投資金、保証金、配当、返還金の全資金移動について、取締役会は調査しましたか。
- 株式会社ラストワンマイル又はグループ会社が、本件の運用損失、配当、返還、弁護士費用、関係者対応その他の費用を負担しましたか。
- 本件を、会計監査人、主要株主、資本業務提携先、東京証券取引所、証券取引等監視委員会又は福岡財務支局へ報告しましたか。
- 上場規程第402条第2号xに基づく適時開示の要否を、いつ、誰が、どの資料に基づいて検討しましたか。
- 適時開示が不要と判断した場合、その判断を行った取締役、法律専門家、情報取扱責任者及び具体的な理由を明らかにしてください。
- 顧客情報流出については公式に公表した一方、代表取締役の書類送検と従業員・取引先への投資勧誘を公表しない判断の違いは何ですか。
- 渡辺氏を、調査委託先の選定、証拠へのアクセス、関係者聴取、調査結果の承認、リスク・コンプライアンス委員会の審議から外しましたか。
- 勧誘を受けた従業員、取引先、情報提供者、労働組合関係者に対する探索、威迫、不利益取扱いを禁止する社内命令を発出しましたか。
- 本件について、TDnetを通じた適時開示を直ちに行いますか。
田中裕也氏・尾﨑充氏・石上麟太郎氏への質問
- 監査等委員会は、本件書類送検をいつ把握しましたか。
- 把握後、臨時監査等委員会を開催しましたか。開催した場合、その日付、議題、出席者及び結論を明らかにしてください。
- 渡辺氏、真子裕史氏、秘書室関係者、勧誘を受けた従業員及び取引先への聴取を行いましたか。
- Telegram、銀行記録、社用端末、社内メール、勤怠、経費、会議室利用、取締役会議事録を閲覧しましたか。
- 渡辺氏本人が内部監査計画を承認し、監査結果の報告を受ける現在の体制で、独立した調査が可能だと判断していますか。
- 監査等委員会独自の権限と予算を使い、渡辺氏から独立した外部弁護士、公認会計士又は調査会社を起用しましたか。
- 渡辺氏による労働組合への支配介入、殺害発言、他社への上場廃止予告、反社会的勢力利用発言を、取締役の職務執行として監査しましたか。
- これまで当組合から示された具体的な質問へ、監査等委員会として実質的な回答を行わない理由は何ですか。
- 渡辺氏が代表取締役会長兼CEOを継続することについて、監査等委員会として適格性に問題がないとの結論を出しましたか。
- 監査等委員会による調査内容、確認事実、評価、取締役会への勧告及び適時開示に関する意見を公表しますか。
ラストワンマイル労働組合が求める措置
- 取締役会及び監査等委員会は、本件を直ちに正式議題とし、臨時会を開催すること。
- 渡辺誠氏を、本件調査、証拠保全、関係者聴取、適時開示判断、リスク・コンプライアンス委員会及び内部監査への影響力から完全に切り離すこと。
- 渡辺氏及び現在の経営陣から独立した外部専門家だけで構成する第三者委員会を設置すること。
- Telegram、LINE、メール、社内チャット、銀行記録、契約書、投資資料、社用端末、勤怠、経費、会議記録、顧客・取引先データを直ちに保全すること。
- 勧誘を受けた現役従業員、元従業員、取引先、業務委託先その他の関係者を特定し、投資額、保証金、配当、返還状況を調査すること。
- 勧誘対象者へ、会社から独立した相談窓口を案内し、情報提供や調査協力を理由とする不利益取扱いを禁止すること。
- 渡辺氏の個人口座から先の資金移動、仕組債の購入実態、契約名義、最終受益者を取引単位で追跡すること。
- 株式会社ラストワンマイルの肩書、顧客情報、人員、設備、勤務時間、経費、取引関係が投資勧誘へ利用された事実を調査すること。
- 本件を書類送検、従業員・取引先への勧誘、会社資源利用、内部統制への影響を含め、TDnetで適時開示すること。
- 会計監査人、主要株主、資本業務提携先、東京証券取引所、証券取引等監視委員会及び福岡財務支局へ、本件と調査開始を報告すること。
- コーポレート・ガバナンス報告書、内部統制報告書、有価証券報告書及び関連当事者情報への影響を再評価し、必要な訂正又は追加開示を行うこと。
- 労働組合への支配介入、組合員特定、通報者探索、威迫、配置転換、解雇、取引停止その他の報復行為を直ちに中止すること。
- 会社資金又は会社資源の私的利用が確認された場合、渡辺氏その他の受益者へ全額返還と損害賠償を求めること。
- 取締役会及び監査等委員会における各役員の発言、賛否、棄権、欠席及び判断理由を、株主へ説明すること。
- 調査結果に基づき、渡辺氏を含む関係役員の解職、辞任勧告、責任追及及び再任の可否を正式に審議すること。
取締役会は渡辺誠氏の応援団ではない 監査等委員会は沈黙委員会ではない
本件は、代表取締役が私生活で投資に失敗したという話ではありません。
渡辺誠氏は、株式会社ラストワンマイルの現役従業員や取引先を、上場会社の代表者という立場と信用を使って投資へ勧誘しました。秘書室室長が実務を担い、金融商品仲介業者の看板が使われ、資金は渡辺氏個人の口座へ入りました。
その結果、渡辺氏、真子裕史氏、株式会社LGアセットは、金融商品取引法違反事件として福岡地検へ書類送検されました。
会社はその事実を把握しながら、株主、従業員、取引先、市場へ説明していません。
一方で、労働組合が代表者の問題を追及すると、取締役を窓口とする会社ぐるみの支配介入、組合員特定、関係先への攻撃が始まります。
これは、ガバナンス意識が少し足りないという問題ではありません。
代表者を監督しない取締役会、何も監査しない監査等委員会、調査対象者が委員長を務めるコンプライアンス委員会、都合の悪い情報を開示しないIR、質問者だけを攻撃する内部統制が一体となった、会社機能の放棄です。
渡辺氏は、自分以外は全員アホであり、アホを集めて従わせることが最高のマネジメントだと語っています。
取締役会と監査等委員会が、これからも調査せず、答えず、開示せず、渡辺氏だけを守るのであれば、その発言を否定する材料は、残念ながら会社側から一つも出てきません。
株主が選任したのは、渡辺氏一人と11脚の椅子ではありません。
取締役会が守るべきなのは、渡辺氏の無敵神話ではなく、株式会社ラストワンマイルという法人、そこで働く従業員、取引先、顧客、株主、市場の信頼です。
会社の看板を使って金を集め、問題が起きれば会社がその事実を隠し、隠蔽によって守られた代表者が再び会社の看板を使う。
その循環こそ、本件で最も悪質な信用の還流です。
渡辺誠氏が他社を上場廃止に追い込むと叫ぶ前に、取締役会と監査等委員会は、自社が上場会社であり続ける最低条件を思い出してください。
調べること、答えること、開示すること。それすらできないのであれば、取締役会でも監査等委員会でもありません。
渡辺誠氏の応援団です。
