[Last-mile Workers Union] First, let's deal with personal injury claims; the reason is pending investigation. Is "external lawyer" a hiding place for accountability?

ラストワンマイルから、新たな回答が届きました。ハラスメント等の事実関係は「外部弁護士に調査を依頼」しており、調査結果が出るまで具体的な回答を差し控える、というものです。

調査を依頼したという説明は確認しました。では、その調査で事実関係を確認する前に、なぜ本人を私傷病休職として扱い、社長名義で自然退職に関する条件まで通知したのでしょうか。会社が既に行った処理の理由まで、「これから調べます」に含めるつもりなのでしょうか。

これまでは、窓口担当者が「回答する立場にはありません」。今度は、会社が「外部弁護士の調査結果を待ってください」。回答できない理由は更新されますが、判断した者と、その判断の根拠は、なかなか登場しません。会社の説明責任だけが、担当者から弁護士へ、姿を見せないまま引っ越しを続けています。

Table of Contents

本人への取扱いは先に決める。その理由だけ、なぜ後回しなのですか

本人は、会社による組合員探索、経営幹部の威圧、伊藤美和取締役による長期間の股間の凝視等の性的被害、人事担当者による反復した追及を、疾病の原因として具体的に申し出ています。当組合も、関係者、日時、面談や処分の経過を上申書に記載しています。病名だけの紙を送って、会社に原因を当ててもらおうとしているのではありません。

それでも会社は、10月13日付の社長名義の辞令で休職限度期間と自然退職の条件を示し、15日には「現時点で業務上の疾病と認定する事情は確認されておりません」と回答しました。その後、業務起因性は最終的に否定しておらず、現時点で退職も決定していないと説明しています。

その説明を、既に業務外と確定した、既に退職を決定したという話に読み替えるつもりはありません。だからこそ、原因を確定していない段階で、なぜ現在の休職区分と期間を選び、自然退職の条件を通知したのかを問うています。

従業員の生活と雇用に影響する処理は先に進める。しかし、その処理の理由を尋ねると、調査が終わるまで答えない。慎重さを発揮する場所が、ずいぶん選択的です。慎重な検討が必要なのであれば、その慎重さを、通知する前の判断にも使っていただきたかったところです。

当組合は、休養の確保そのものを問題にしているのではありません。必要な療養を認めることと、その原因を十分に確認しないまま私傷病休職の条件を適用することを、分けて説明するよう求めています。この判断の適法性について、会社の法的検討を担当する弁護士が、氏名と検討範囲を明らかにした書面で回答するよう要求します。

「外部」は所在地の説明です。「独立」は、誰の意向に左右されないかという問題です

会社の外にいる弁護士に依頼すれば、それだけで独立した調査になるわけではありません。会社の代理人として主張を組み立てる仕事と、会社に不都合な事実も含めて調べる仕事は、役割が異なります。

誰が選び、誰が依頼し、どの資料を渡し、誰に報告するのか。過去の懲戒、退職勧奨、休職辞令や会社回答に関与していたのか。調査対象となる役員が、調査範囲や報告内容の変更を指示できるのか。確認すべきなのは、事務所が会社の建物の外にあるかどうかではなく、こうした関係です。

JPX's principles for handling scandalsも、第三者委員会を設ける場合には、選定過程を含めた独立性・中立性への配慮を求め、形式だけで不十分な調査に客観性や中立性を装わせないよう注意を促しています。委員会という看板でさえ十分ではないのに、「外部弁護士」という肩書きだけで確認が終わるはずがありません。

Also,公益通報者保護法に基づく指針は、適用対象となる内部公益通報への対応について、経営幹部が関係する事案での独立性の確保と、事案に関係する者の関与を排除する措置を定めています。当組合は、本件の各申告をどう扱い、どのような利益相反対策を講じているのかも回答を求めています。

会社の代理人なら、その立場を明示すればよいのです。独立した調査を行うというなら、その独立性を示せばよいのです。立場は説明せず、専門家に任せたという安心感だけを差し出す。それでは、説明の専門性ではなく、説明を省くために専門家の肩書きを使っているように見えてしまいます。

幹部から寄せられた「弁護士レポート」の情報も、確認を求めます

当組合には、会社幹部から、渡辺誠氏が自らの意向の及ぶ弁護士に不実のレポートを出させる、反社会的勢力ではない旨の資料を作成させる、という内容の情報が寄せられています。

だからこそ、今回の弁護士の氏名、従前の顧問・代理関係、過去の資料作成への関与、今回の選任経緯と受任範囲を確認する必要があります。今回の調査担当者と、その情報で指摘される資料作成者との関係は、会社から明らかにされていません。関係があるのか、ないのか。まず、そこから説明してください。

報告書の表紙に弁護士の名前が載っても、確認していない事実が確認済みになるわけではありません。結論を支えるのは、誰の名前で書かれたかだけではなく、誰に何を聞き、どの記録を調べ、反対の証拠をどう検討したかです。

会社に不都合な事実も調べる仕事を依頼したのか。それとも、会社が先に行った処理を維持するための説明を依頼したのか。今回の照会では、その違いが分かる回答を求めています。「弁護士が作成しました」で検証が終わるのであれば、事実確認より、報告書に載せる肩書きを探す方が大事になってしまいます。

atashinoコカン事件を、本人への確認なしにどう検証するのですか

伊藤氏による股間の凝視については、視線の向けられ方、反復性、面談での誘い、本人の拒絶、その後の対応まで、既に書面で申し出ています。当組合が把握する限り、現時点で本人に追加の質問や事実確認は行われていません。

提出済みの説明から何を確認でき、どこに疑問があり、何を追加で聞く必要があると判断したのでしょうか。伊藤氏が否定した場合に、その否定だけで本人の申告まで片付けることはできません。逆に、本人の説明を無条件で採用せよという話でもありません。双方の説明と記録を照合するために、何をするのかを示してください。

厚生労働省のセクシュアルハラスメント防止指針は、迅速かつ正確な事実確認を求め、相談者と行為者の双方からの確認や、必要に応じた第三者からの聴取等を例示しています。その際には、相談者の心身の状況にも配慮することとされています。

本人は、必要な確認への協力を拒んでいません。健康状態を踏まえ、まず提出済みの書面を読み、不足する点をメールで質問してほしいと求めています。被害を何度も対面で語らせることと、何も追加確認しないことの二択ではありません。メールという、会社自身が毎日使っている方法があります。

股間へ向けられた視線が問題となっているのに、今度は調査する側の視線が、本人の申告を素通りするのでしょうか。必要な確認をしないまま「確認できませんでした」と結論付けるのであれば、それは被害がなかったことの説明ではなく、確認方法に何が欠けていたのかを問われる報告になります。

調査を外注しても、会社の説明責任まで外へ出すことはできません

現在の取扱いを、誰が、何を根拠として決めたのか。その法的検討に弁護士が関与していたのか。関与していなかったのであれば、今から行う検討と、当時の判断を区別してください。後から作った説明で、当初から十分に確認していたことにはできません。

本人が求めているのは、休養を取り消すことでも、調査を止めることでもありません。必要な治療と生活を守りながら、雇用を維持し、職場で何があったかを適切に調べてもらうことです。原因は未確定と言いながら、本人の休職期間だけを進める取扱いについては、これまでも是正を求めています。

以下に、従業員の個人情報に配慮した上で、当組合から会社に向けた照会・是正要求文を掲載します。私傷病休職を先行させた理由と適法性についての弁護士名義の説明、調査担当者の独立性、過去の関与、股間凝視の申告を検証する方法、そして調査中の本人保護を求める内容です。

「弁護士に依頼しました」は、会社の判断が正しかったという結論ではありません。「調査中です」は、現在できる説明と保護を止める合言葉でもありません。会社が探すべきなのは、答えなくて済む肩書きではなく、答えに必要な事実です。

調査前の私傷病休職取扱いに関する弁護士名義の説明要求及び外部調査の独立性・調査方法について

Last1Mile Inc.
Dear Board of Directors
To the Audit and Supervisory Committee
All Outside Directors
代表取締役会長兼CEO 渡辺誠様
代表取締役社長兼COO 松永光市様
人事・労務担当責任者 各位

We are the Last One Mile Labor Union.

貴社が、ハラスメント等の事実関係について外部弁護士に調査を依頼していると説明したことを確認しました。

当組合は、本人の個別の申入れとは別に、組合独自の立場から、調査前に私傷病休職を適用した理由と適法性、当該弁護士の関与及び独立性、並びに性的被害の具体的な調査方法について、以下のとおり回答を求めます。

最優先で確認したいのは、次の点です。

職場での具体的な行為が疾病の原因として申し出られているにもかかわらず、本人への追加の事実確認を行わず、社長名義で私傷病休職と自然退職に関する条件を通知し、さらに「業務上の疾病と認定する事情は確認されていない」と回答したことを、どのような根拠に基づく適切・適法な対応と説明するのでしょうか。

この点について、会社の判断者による説明とともに、法的検討を担当する弁護士の氏名及び所属を明らかにした書面による回答を求めます。

「調査中です」という説明は、これから解明する事実についての説明です。会社が既に行った取扱いの理由や、その当時に存在した判断根拠を説明しなくてよいという意味ではありません。

1.なぜ、本人への追加確認より先に、私傷病休職と自然退職の条件を具体化したのですか

当該組合員の10月5日付請求書には、組合員探索、殺害予告等を伴う威圧、取締役による長期間の股間の凝視等の性的被害、人事担当者による反復した追及その他の行為が、適応障害の発症・悪化の原因であると記載されています。

当組合の上申書にも、関係者、日時、面談、懲戒、退職勧奨及び性的な行為の経過を、具体的に示しています。

会社が受け取ったのは、病名だけの診断書ではありません。職場で誰のどのような行為を受け、その結果として健康を損ねたと申し出ているのかを示す資料です。

それにもかかわらず、本人に対する追加の質問、申告内容の確認又は不明点の照会は、現時点まで行われていません。会社内部でどのような調査をしたのかも示されていません。

その段階で、貴社は、10月13日付の社長名義の辞令において休職限度期間及び自然退職の条件を通知し、10月15日のメールでは、私傷病休職として取り扱うとした上で、「現時点で業務上の疾病と認定する事情は確認されておりません」と回答しました。

翌16日には、担当者から、業務起因性に関する調査や判断の経緯について回答する立場にはないとの説明があり、現在の休職取扱いは業務起因性を確定するものではないとも述べられています。

現在の説明では、外部弁護士による調査結果が出るまで、具体的な事実関係への回答を差し控えるとされています。

では、調査結果が出る前に私傷病休職を選択し、業務上の疾病と認定する事情が確認されていないと説明したのは、誰の、どのような判断だったのでしょうか。

会社が必要な療養を確保するため、速やかに休業を認めることを問題にしているのではありません。原因についての評価を留保したまま療養を確保することと、私傷病休職の限度期間及び自然退職の条件を本人に適用するものとして通知することは、別です。

業務との関係を否定する具体的な根拠があったのであれば、その根拠を示してください。

根拠がなく、単に判断できていなかったのであれば、なぜ、その状態を本人に明確に説明せず、現在の取扱いと将来の雇用終了条件を先に通知したのかを説明してください。

書面による申告を検証せず、追加確認も行わず、そのために生じた情報不足を「業務上の疾病と認定する事情が確認されていない」と説明するのであれば、会社が確認しなかったことを、本人に不利益な取扱いを選択する理由へ転化していることになります。

調査の必要性は認める。しかし、本人への取扱いだけは先に決める。その順序を選んだ理由と適法性を、法的検討を担当する弁護士から説明させてください。

2.担当弁護士が作成又は確認した、根拠の分かる回答を求めます

外部弁護士に依頼しているのであれば、本件のハラスメントの有無だけでなく、被害申告後に会社が行った対応の適否についても、検討対象に含めてください。

少なくとも、次の事項について、前提とした事実、確認資料、適用する法令・社内規程、判断を留保している事項及び必要な是正措置を示すよう求めます。

  • 私傷病休職を適用した時点で、本人及び当組合の申告のうち、何を確認し、何を未確認としていたのか。本人への追加確認を行わずに現在の区分を適用した理由は何か。
  • 10月15日の「業務上の疾病と認定する事情は確認されていない」という説明は、事実を調査・評価した結果だったのか、それとも情報不足又は暫定的な事務処理を意味していたのか。その表現と本人に与えた説明は適切だったのか。
  • 業務起因性を確定していない状況で、私傷病休職の限度期間を算入し、自然退職に関する条件を通知することについて、労働基準法第19条、第75条・第76条と第84条の関係、労働契約法上の安全配慮、信義則及び権利濫用禁止との整合を、どのように検討したのか。
  • 相談者の心身の状況を把握しながら、調査の責任者や予定を示さず、現在の取扱いの根拠を説明しない対応は、ハラスメント相談への適切な対応として妥当なのか。
  • 当初の処理又は説明に不足がある場合、辞令、本人への説明、休職期間の算入、補償及び調査体制を、どのように訂正・是正するのか。

回答には、作成又は確認を担当した弁護士の氏名、所属事務所、回答日及び担当した範囲を明記してください。弁護士本人からのメール、又は当該弁護士が作成・確認したことを明示する書面を、会社の回答に添付する方法を求めます。

会社内部の法律相談の内容を一律に開示するよう求めているのではありません。本人に現実に適用している取扱いについて、会社が外部に説明する法的根拠を、責任の所在が分かる形で示すよう求めています。

担当弁護士の受任範囲に現在の人事上の取扱いの検証が含まれていないのであれば、会社が依頼範囲を拡張するか、別の弁護士に検討を依頼してください。「調査弁護士は事実調査だけ、佐藤氏は事務手続だけ」と担当を分けた結果、会社の現在の判断を誰も説明しない状態を残さないでください。

また、その弁護士が当初の休職辞令、私傷病の取扱い又は会社回答について助言・作成・確認に関与していたのかを明らかにしてください。

関与していたのであれば、自ら関与した処理の正当化と、独立した検証を区別する必要があります。その者の意見だけをもって、自らの対応が第三者によって独立に検証されたと説明しないでください。

関与していなかったのであれば、現在の弁護士が行う検討は、当初の判断とは別の時点で行う検討です。後日の法的検討を、当初から存在した判断理由として扱わないでください。

3.外部弁護士の役割と、独立性・利益相反の取扱いを明確にしてください

当組合は、会社が代理人弁護士を選任すること自体を否定しません。

しかし、会社又は役員個人の利益を擁護する代理人としての活動と、申告された事実を独立して調査する活動は、役割が異なります。

今回の弁護士は、会社の代理人なのでしょうか。関係役員個人の代理人でもあるのでしょうか。会社が行う内部調査を支援する立場なのでしょうか。それとも、会社及び申告対象者から独立して事実認定を行う立場なのでしょうか。

まず、その位置付けを明らかにしてください。

法令及び各基準との関係については、次のとおり回答を求めます。

(1)男女雇用機会均等法に基づく事実確認と本人保護

男女雇用機会均等法第11条及び同条に基づくセクシュアルハラスメント防止指針は、相談に応じた適切な対応、事実関係の迅速かつ正確な確認、プライバシー保護及び相談等を理由とする不利益取扱いの防止を求めています。

調査を外部に依頼しても、これらを適切に実施する会社の責任はなくなりません。会社側の説明だけを受け、本人の申告内容を十分に確認しない方法で、この措置をどのように実施するのかを回答してください。

(2)公益通報対応としての独立性と利益相反の排除

本件のうち、脅迫その他の法令違反に関する申告を、内部公益通報としてどのように受け付け、取り扱っているのかを明らかにしてください。

公益通報者保護法第11条に基づく体制整備については、常時使用する労働者数による義務・努力義務の区別と、各申告の公益通報該当性を整理した上で、会社としての適用関係を示してください。

同条に基づく現行の法定指針第4の1(2)は、内部公益通報受付窓口において受け付ける経営幹部に関係する事案について、その者からの独立性を確保する措置を定めています。同(4)は、事案に関係する者を公益通報対応業務に関与させない措置を定めています。

これらが適用される通報対応について、申告対象者が調査担当者の選定、調査対象、提供資料、認定及び報告内容を左右しないよう、どのような措置を講じたのかを回答してください。

消費者庁の指針解説も、通報対応を外部委託する際、事案に応じて中立性・公正性や利益相反に疑義が生じる法律事務所等の起用を避けることが適当としています。外部への委託という形式だけで、この問題への対応が済んだことにはなりません。

(3)上場会社の調査としての客観性と中立性

日本取引所自主規制法人の「上場会社における不祥事対応のプリンシプル」は、第三者委員会を設置する場合、委員の選定過程を含めた独立性・中立性・専門性への配慮を求めています。

この原則が、あらゆる外部弁護士への依頼について第三者委員会の設置を一律に義務付ける法令であると主張しているのではありません。

しかし、会社が外部弁護士への依頼を、調査の客観性や信頼性を示す理由として説明するのであれば、実際にどのような独立性を確保しているかを説明すべきです。会社の代理人による内部調査であるならば、そのように明示し、独立した第三者の認定と同じものとして扱わないでください。

4.幹部から寄せられた、渡辺氏による弁護士への働きかけに関する情報を踏まえて回答してください

当組合には、貴社幹部から、渡辺氏が自らの意向の及ぶ弁護士に不実のレポートを出させる、反社会的勢力ではない旨の資料を作成させる、という内容の具体的な情報提供が寄せられています。

これは、弁護士が作成したという形式を用いて、先に求められた結論に沿う資料を作り、それを対外説明や社内判断の根拠として利用していないかという、重大な問題です。

当組合が外部弁護士の選任経緯と従前の関係を確認するのは、抽象的に全ての弁護士を疑っているからではありません。このような幹部からの情報がある以上、「弁護士に依頼した」という一文だけで、公正な検証が担保されたと受け止めることはできないためです。

今回選任した弁護士について、少なくとも次の事項を回答してください。

  • 氏名、所属事務所、所属弁護士会、委任者及び具体的な受任範囲。会社と役員個人のいずれを依頼者としているのか。
  • 貴社、関連会社、渡辺氏、松永氏、伊藤氏及び飯島氏との、現在及び過去の顧問・代理・法律相談その他の継続的な関係。
  • 本件の組合員探索、面談、懲戒、退職勧奨、異動、休職辞令及び会社回答への従前の関与。関与している場合は、その事項と期間。
  • 前記の情報提供で指摘される報告書又は資料の作成に、当該弁護士又は同一事務所が関与したか。その有無を確認した者、確認方法及び結果。
  • 今回の選任を発案・推薦・決裁した者、渡辺氏その他の申告対象者の関与、利害関係の確認内容及び独立性を確保できると判断した理由。
  • 調査範囲の変更、追加聴取、原資料へのアクセス、事実認定及び報告書の記載について、誰が決定権を持つのか。関係役員が調査の中止、範囲の限定、記載の削除又は変更を求めた場合の取扱い。

会社が調査費用を負担するということだけを問題にしているのではありません。費用を負担する会社や関係役員の意向が、調査結果を左右しない仕組みになっているのかを問うています。

また、過去の報告書等に関する情報についても、会社が把握する依頼の有無、対象、作成目的、作成者、使用先及び調査の根拠を確認してください。

情報提供者の氏名を開示しなければ確認しないという対応は認めません。まず、自社及び関係役員が依頼し、受領し、利用した記録から確認してください。関係する原資料、依頼・修正指示、草案及び完成版を保全してください。

今回の弁護士が、その過去の文書作成に関与した者なのかも含めて、現時点では会社から説明されていません。だからこそ、関係の有無を明確にした上で、調査を担う者としての適格性を検証するよう要求しています。

会社に都合のよい結論を作成する依頼なのか、会社に不都合な事実も認定する調査依頼なのか。その違いを、弁護士という肩書きではなく、依頼内容と実施体制で示してください。

5.股間の凝視という申告を、本人への確認なしに、どのように調査するのですか

本件の性的被害は、接触の有無だけを確認すれば判断できる内容ではありません。

当組合は、事務所移転後から反復した視線、6月23日の面談における股間の凝視と二人きりのゴルフへの誘い、本人が雇用への不安を抱いた経過、9月15日の明確な拒絶、その後の異動・担当変更を具体的に申し出ています。

視線の向けられ方、距離、継続時間、反復性、同時に行われた発言や誘い、拒絶したときの反応、本人に生じた苦痛と就業への影響は、調査すべき重要な内容です。

これらについて、既提出書面をどのように検討し、何が確認でき、何が不足していると判断したのでしょうか。

本人に追加の質問を一切示さず、書面に記載された内容の検証経過も明らかにしないまま、どうやって申告された股間の凝視の実態を確認するのでしょうか。伊藤氏の説明だけで、本人の認識や申告の信用性まで判断する方針なのでしょうか。

セクシュアルハラスメント防止指針4(3)イは、迅速かつ正確な事実確認を求め、その方法の例として、相談者と行為者の双方からの確認、主張が一致せず確認が不十分な場合の第三者からの聴取等を示しています。その際、相談者の心身の状況や受け止めにも配慮することとされています。

本人の申告書面は、本人の説明を記録した資料です。これを最初から読まずに聞き直すことも、読んだことにして追加確認の必要性を検討しないことも、適切ではありません。

当組合が求めるのは、本人を対面で長時間尋問することではありません。まず書面を確認し、争点と不足事項を整理し、本人の健康に配慮して、メールで確認することです。

少なくとも、次の方法を調査計画に組み込んでください。

  • 本人及び当組合が提出した原資料を調査担当者が直接確認し、会社側の要約や抜粋だけで申告内容を置き換えないこと。
  • 視線の態様、発言、誘い、拒絶及び本人への影響について、必要な追加質問を整理し、本人に無理のない回答期間を設けてメールで示すこと。
  • 伊藤氏及び関係者に対しても、本人の申告と対応する具体的な事項を確認し、双方の説明が一致する部分と異なる部分を記録すること。
  • 面談予定、座席・場所、社内連絡、同席者、相談を受けた者、異動の決裁、関連する画像や記録など、裏付け又は反証となる資料を確認すること。
  • 本人の説明を不採用又は不十分と評価する場合には、その重要な食い違いや不足を本人に確認する機会を設け、誤記や伝達漏れを修正できるようにすること。

録画がないことや、伊藤氏が否定したことだけで、被害がなかったと結論付けないでください。一方、当組合の申告を調査せずそのまま結論にするよう求めているのでもありません。双方の説明と記録を照合し、確認した事実、未確認の事実及びその評価を区別するよう求めています。

本人は、健康状態を踏まえてメールでの確認を求めています。この方法を指定したことを、事情聴取の拒否や調査への非協力と扱わないでください。実際に質問を示していないのに、本人から十分な説明が得られなかったという記録を作ることも認めません。

本人の話を確認しないまま「確認できなかった」と結論付けることは、調査の限界を示すことと、調査を十分に行わなかったことを混同するものです。

6.調査対象者に、自らの行為と会社対応の評価を管理させないでください

本件の調査では、伊藤氏の性的言動だけでなく、申告後の会社対応、私傷病休職の適用、自然退職の通知、申請協力及び回答経路も検証対象となります。

したがって、その対応を発案・指示・承認した者を、事実認定や報告内容を管理する立場に置かないことが必要です。

監査等委員会及び利害関係のない社外取締役等において、調査担当者の選任、利害関係、調査範囲及び報告経路を確認してください。過去の人事対応に関与した者が、調査対象から自分の関与を外すことができる体制にしないでください。

会社や役員による事実誤認の指摘と、会社に不都合な認定の削除・変更要求は区別してください。報告書の草案に意見を述べた者、その内容及び修正の経過を記録し、最終的な認定が誰の責任で行われたかを明らかにしてください。

本人及び当組合への結果説明では、個人情報等に配慮しつつ、調査対象、確認方法、認定した事実、認定できなかった事項と理由、法的評価及び是正措置が分かる内容を示してください。「弁護士が問題ないと言っています」という伝言だけでは、調査結果の説明になりません。

今回の調査を、先に出した会社回答の結論を守るための作業にしないでください。先に出した回答自体に問題がなかったかを調べることも、本件の調査です。

7.現在の取扱いの説明と本人保護を、調査終了まで待たせないでください

貴社が、業務起因性を最終的には否定していないこと、現時点で退職を決定していないことを説明した点は確認しています。

その説明に沿って、調査や給付判断が未了のまま、私傷病休職の期間経過だけで自然退職を機械的に処理しないことと、当面の雇用保護の取扱いを明示してください。社長名義の辞令との関係も、補足又は訂正の書面で明確にしてください。

労災と傷病手当金の申請に必要な案内、会社保有資料の提供、確認可能な事実についての記載・証明は、調査終了を待たずに進めてください。補償及び生活維持のための措置についても、会社が現在回答できる事項を先に示してください。

本書到達後3営業日以内に、少なくとも、担当弁護士の氏名・所属、委任者と受任範囲、依頼日、会社側の統括責任者、本人への確認方法及び当面の雇用保護について回答してください。

本書到達後7営業日以内に、私傷病休職を先行させた理由と適法性について、弁護士の氏名及び担当範囲を明示した書面による回答、独立性・利益相反の確認結果並びに調査計画を示してください。

全ての被害事実の調査を7営業日以内に完了するよう求めているのではありません。現在の取扱いを選択した理由、当時の確認内容、調査を担う者の関係及び今後の計画を説明するよう求めています。未確認事項はその旨を明記し、追加確認の対象と回答予定を示してください。

法的検討の結果、現時点で適法と判断できない部分又は判断に必要な前提が未確認の部分があるのであれば、そのことを明示し、本人に不利益を残さない暫定措置を取ってください。

これまでの要求期限を延長する趣旨ではありません。従前から未回答・未処理の事項についても、項目ごとに対応状況と予定を示してください。

調査依頼、選任、利害関係の確認、提供資料、質問と回答、報告書の草案・完成版、修正要求、休職辞令及び会社回答の作成・承認に関する記録を保全してください。

本人への連絡は、本人が指定し同意しているとおり、本人と当組合の両方に同じ本文及び添付資料をメールで送信してください。必要な医療情報を取得する場合は、目的、項目及び共有範囲を説明し、本人の同意を得てください。

当組合が求めているのは、「弁護士」という新たな回答回避先ではありません。

会社が先に選択した取扱いについて、その理由と適法性を説明できる専門家の回答と、申告対象者の意向から独立した事実確認です。

本人に不利益となる条件は先に示し、その理由を尋ねられると調査終了まで待つよう求める。その順序を、外部弁護士が適切と考えているのであれば、何を前提に、どの根拠によってそう判断したのかを、氏名を明らかにして説明してください。

調査を依頼したことをもって、調査前に会社が行った対応の適否まで説明済みにはしないでください。

以上、会社及び担当弁護士による具体的な回答、独立した調査体制の明確化並びに本人保護の実行を求めます。

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