「この会社で、これからも。」。当該組合員は、会社への愛着と、回復後も貢献したいという思いを、この題名のプレゼン資料にまとめて提出しました。雇用継続及び定年後の再雇用を求める本人名義の書面も、同時に提出しています。
その本人に届いたのは、傷病手当金の申請書類と、松永光市氏の社長名義による休職辞令でした。辞令には、休職限度期間を2027年4月1日までとした上で、「上記期間内に復職出来ない場合は、自然退職となります」と記載されています。
本人が説明したのは、治療を受けて働き続けるための希望です。会社が具体的に示したのは、復職できなかった場合に会社を去る条件です。「この会社で、これからも。」を読んだ会社が、先に整えたのは「この会社に、いつまでいられるか。」の案内だったのでしょうか。
「無給です」の説明で、休業補償の話まで終わらせないでください
本件では、渡辺誠氏の指揮による組合員探索や威圧、伊藤美和氏による長期間の股間の凝視等の性的被害、飯島有騎氏らによる反復した追及と退職への圧力を、疾病の原因として具体的に申し出ています。当組合は、これらの職場上の負荷による業務上疾病として、必要な療養、補償及び雇用保護を求めています。
会社は、休職中の給与を支給しないことと、本人が社会保険料等を支払う方法については、具体的に通知しています。では、会社が負担すべき補償については、何を検討したのでしょうか。本人から会社へ支払うお金の案内はできても、会社から本人へ支払うべきものの確認には、別の担当者を探すところから始めるのでしょうか。
通常の給与を無給とすることと、業務上疾病についての休業補償は、別の問題です。労働基準法第76条は、業務上の負傷・疾病の療養のために働けず、賃金を受けない場合の休業補償を定めています。労災保険との関係は同法第84条に従って整理する必要があり、「就業規則では無給です」という説明だけでは、この問題への回答になりません。
今回の要求では、本件の業務起因性を前提として、会社が負担する待期3日間の休業補償について、対象日、平均賃金、補償額及び支払予定を示すよう求めています。労災保険と同じ補償を二重に求めるのではなく、会社が直接負担する部分と、保険給付で補償される部分を分け、それぞれを実行するよう要求しています。給付までの生活を支える暫定措置も、併せて求めます。
会社が従業員を休ませるのであれば、休ませる期間だけでなく、その間の生活と、休業を生じさせた職場の問題にも向き合ってください。会社の支払責任まで、従業員と一緒に休職させる制度ではありません。
傷病手当金の書類は届きました。労災側の具体的な支援は、どこですか
今回、傷病手当金の用紙、記入案内、返送方法及び返信用封筒が届いたことは確認しています。「会社から何も届いていない」と主張しているのではありません。問題は、最初から両制度について協力を求めているのに、今回の送付対象にも労災の具体的な申請案内が含まれていないことです。
会社は、労災について「正式な申請書類を受領したら対応する」と説明しています。しかし、本人は、その書類を整えるための労働保険番号や勤怠・賃金資料等の提供も、既に求めています。完成した書類を待つというのであれば、完成させるために求められている協力を、先に進めればよいはずです。
当組合が求めるのは、封筒の体裁をそろえることではありません。郵送でもメールでも、本人が実際に申請を進められる案内と資料提供です。本人が手続を行うことが困難な場合の事業主の助力と、必要な証明については、労災保険法施行規則第23条に定めがあります。
本人の請求を別の話に置き換え、組合の名簿等を求めた対応から、今回の書類送付まで、何が具体的に前へ進み、何が残されているのかを、当組合は記録しています。片方の手続を案内した実績を、もう片方の未対応を見えなくするために使わないでください。
会社が決めて、会社が通知する。その退職のどこが「自然」なのでしょうか
会社は10月16日のメールで、現在の休職取扱いは業務起因性の判断を確定するものではないと説明しています。ところが、辞令には、私傷病休職の限度期間と、その期間内に復職できない場合の自然退職が記載されています。
原因については未確定。それでも、雇用終了に結び付く条件は具体的です。会社の調査と回答が進まない間にも、本人の休職期間だけが進むのであれば、会社の確認に時間がかかる不利益まで、本人が背負うことになります。
調査の完了予定は示さない。回答する責任者も示さない。しかし、従業員が在籍を続けられなくなる条件は示す。この時間の使い分けは、ずいぶん会社に都合よくできています。
当組合は、必要な休養を取り消すよう求めているのではありません。業務起因性と規定の適用条件を争っている本人に、期間満了による自然退職を機械的に適用しないことと、辞令の撤回・訂正を求めています。業務上疾病による療養休業中等には労働基準法第19条の解雇制限も関わるため、雇用終了の名称だけでなく、その実質と根拠を確認する必要があります。
誰かが規定を選び、誰かが本人への適用を決め、誰かが辞令を承認しています。会社が行った判断によって本人の雇用を終了させるのであれば、その判断を説明してください。「自然」という二文字で、決裁者の責任まで自然に消えるわけではありません。
社長名義で通知できるなら、社長名義の判断を説明してください
今回の辞令は、社長名義の会社文書です。その名義だけで、松永氏本人が全ての記載を個別に審査したと決め付けるものではありません。だからこそ、作成者、適用判断者、承認者、決裁日、名義の使用及び押印の経過を明らかにするよう求めています。
雇用終了に関わる条件を会社として通知することはできるのに、その根拠になると、窓口担当者は「回答する立場にはありません」と説明する。決定を伝える権限はあっても、決定した者の名前を伝えるところで、社内の連絡が止まるのでしょうか。
本人は合意退職を拒否し、療養と雇用継続を求めています。それに続く私傷病休職、無給及び自然退職の通知を、当組合は、それまでの組合員探索や退職への圧力と切り離さずに検証します。被害を回復させるための対応なのか、それとも被害を訴えた本人を会社から排除する方向の対応なのか。各取締役と各監査等委員には、何を把握し、何を承認し、何を是正したのかを回答していただきます。
当組合が多数の情報提供を通じて把握している労災隠しについても、法定報告の履行と本人への申請支援を区別し、それぞれの実態を調べるよう求めています。窓口の担当者が説明できないことを、会社全体が説明しなくてよい理由にする体制は、以前から問題にしてきたものです。
補償と雇用維持を求める、当組合の要求文を公開します
以下に、従業員の氏名、個人の連絡先及び公開に不要な医療情報に配慮した上で、当組合の抗議・是正要求文を掲載します。業務上疾病としての取扱い、会社が負担すべき休業補償等の履行、自然退職通知の撤回・訂正、労災申請支援の実行、そして組織的な排斥の目的と意思決定の検証を求めるものです。
会社が説明と是正をせず、雇用終了に関わる通知を維持する場合には、単なる参考案内としては扱いません。本人の意思によらない雇用終了を示す通知として、実質的な解雇又は解雇予告に当たるかを含め、その根拠と効力を争います。本人の雇用継続という立場を崩さず、会社が選んだ処理の実質を問うということです。
無回答だから自動的に解雇が成立する、という話ではありません。異議を受けても通知を維持し、その理由を説明せず、必要な是正を行わなかったという会社の対応が、記録として残るという話です。沈黙は、会社が既に発した辞令を白紙には戻しません。
本人は、会社に残るための希望と提案を、自分の言葉で提出しています。会社に求めているのは、本人が去るまでの手順ではなく、健康と生活を守り、再び働けるようにするための具体的な対応です。休ませる従業員はいても、休ませてよい説明責任や補償責任はありません。
業務上疾病に伴う休業補償等の履行、自然退職通知の撤回・訂正及び組織的な排斥行為に関する回答要求
各位
ラストワンマイル労働組合です。
当該組合員に交付された10月13日付「休職辞令」、10月15日付「書類送付のご案内」及び、同月15日・16日の会社回答を踏まえ、組合独自の立場から、業務上疾病に伴う補償、雇用の維持並びに会社の意思決定について、以下のとおり抗議し、是正と回答を求めます。
当該組合員は、職場での被害によって適応障害を発症し、必要な療養を受けた上で、この会社で働き続けたいと申し出ています。労災を優先した給付申請への協力、雇用継続要求書及び将来の貢献を説明する資料も、既に提出しています。
それに対して貴社は、業務起因性についての調査・判断の根拠を明らかにしないまま、私傷病休職として無給とし、さらに、休職限度期間内に復職できなければ「自然退職となります」と、社長名義の辞令で通知しました。
必要な休養を命じることと、その休養を業務外のものとして処理し、補償と雇用継続の説明をしないまま退職に結び付けることは、全く別です。
貴社は、職場で健康を損ねた従業員を支えるのでしょうか。それとも、本人が退職を拒否した後、今度はその健康被害を利用して、会社から排除するのでしょうか。
会社としての立場と、その判断をした責任者を明らかにしてください。
1.本件を業務上疾病による療養休業として取り扱い、必要な補償と雇用保護を行ってください
当組合は、代表取締役会長兼CEOである渡辺氏の指揮による組合員探索及び殺害予告等を伴う威圧、取締役執行役員・伊藤美和氏による長期間の股間の凝視等のセクシュアルハラスメント、人事総務部長・飯島有騎氏らによる反復した追及、懲戒及び退職への圧力が、当該組合員の適応障害の発症・悪化をもたらしたと主張しています。
これらは、本人の私生活における、会社と無関係な出来事として申し出ているものではありません。役員及び人事担当者の立場、会社の通知、面談、懲戒権限、退職勧奨その他の雇用関係を背景として行われた、具体的な職場上の行為です。
職場で受けた威圧による恐怖が私生活にも及んでいることを、私生活に原因があることへ読み替えないでください。
当組合は、本件を業務上疾病による療養休業として取り扱い、労働基準法第75条・第76条に基づく災害補償と、同法第19条に関わる雇用保護を踏まえた対応を求めます。
貴社がこの取扱いを否定するのであれば、どの申告事実を否定し、どの事実は認めるものの疾病との関係を否定し、その評価をどの資料及び調査結果に基づいて行ったのかを、項目ごとに説明してください。
10月15日の「現時点で業務上の疾病と認定する事情は確認されておりません」という回答について、当組合は、何を確認してそう述べたのかを問うています。
翌16日の「業務起因性についての判断を確定するものではありません」という説明を踏まえるならば、なおさら、原因について判断を確定していない段階で、なぜ私傷病休職とその限度期間を適用し、自然退職を通知したのかを説明する必要があります。
労災保険給付の支給・不支給を決定するのは、労働基準監督署長です。しかし、会社が自ら行った事実確認、休職取扱い、補償に関する判断及び雇用終了に関する通知について、会社自身が説明する責任まで行政機関に移るものではありません。
「認定はまだです」という説明は、会社が既に選択した取扱いの理由にも、何を調査したのかという質問への回答にもなりません。
2.「無給」と通知するだけでなく、休業補償等の支払義務について回答し、履行してください
労働基準法第76条は、業務上の負傷又は疾病の療養のために労働できず、賃金を受けない場合の休業補償を定めています。
就業規則に休職中は無給と記載されていることは、通常の給与の取扱いに関する説明です。それだけで、業務上疾病についての法定の補償責任がなくなるわけではありません。
貴社は、休職中の給与を支給しないことと、本人が負担する社会保険料等の支払方法を具体的に通知しています。それと同じ具体性で、会社が負担すべき補償と、本人が給付を受けるための手続についても説明してください。
当組合は、本件の業務起因性を前提として、少なくとも次の対応を求めます。
(1)業務上疾病による療養のために労働できず賃金を受けない期間について、実際の勤怠・賃金状況を確認し、休業補償の対象となる日を特定してください。特に、労災保険の休業補償給付の対象とならない待期3日間については、平均賃金の60%に相当する休業補償を会社から本人へ支払ってください。該当日、平均賃金の算定根拠、金額、既払額及び支払予定日を明示してください。
(2)休業4日目以降については、労災保険給付との関係を整理し、必要な資料提供、申請案内及び事業主証明を速やかに進めてください。労働基準法第84条により会社が補償の責めを免れるとする部分がある場合は、対象となる給付、期間及び免責の範囲を具体的に示してください。
(3)労働基準法第75条に基づく必要な療養又は療養費の負担についても、労災保険給付との関係を踏まえ、会社の取扱いを説明してください。健康保険の傷病手当金の用紙を送付したことを、会社が負うべき災害補償の問題への回答に代えないでください。
当組合は、会社の法定補償と労災保険給付を、同一期間・同一事由について重複して受領するよう求めているのではありません。会社が直接負担する部分と、保険給付によって補償されるべき部分を明らかにし、それぞれを実際に進めるよう要求しています。
また、法定の補償とは別に、給付の決定・入金まで本人の生活と療養が途切れないよう、休業損害の仮払いその他の暫定的な生活支援措置を求めます。その可否、内容及び実施時期を回答してください。支払いを行う場合は、名目と対象期間、後日の給付等との調整方法を明示し、退職への同意や労災請求の撤回を条件にしないでください。
労働基準法第26条の休業手当については、第76条の休業補償とは区別します。医師の意見及び労働契約上の業務の範囲を踏まえ、就労可能な状態にあるのに会社側の事情で就労を認めない期間がある場合には、その期間について同条の適用と支払いの要否を別途判断してください。
これは、本人が現在直ちに通常勤務できると申告するものではありません。必要な療養と、会社の判断による就労排除を混同せず、それぞれに対応する法的責任を明らかにするための要求です。
本件に関する賃金請求、休業損害その他の損害賠償についても、法的に認められる範囲の請求を放棄するものではありません。
3.雇用継続を求めた本人への「自然退職」の通知を、撤回・訂正してください
本人は、8月28日付の合意退職の申入れに同意せず、8月31日に残留の意思を明示しています。10月5日には、改めて「雇用継続及び定年後再雇用要求書」と「この会社で、これからも。」という資料を提出しました。
そこで申し出ているのは、現在の雇用を維持して必要な療養を受け、回復後に会社へ貢献し、将来の定年後も働き続けたいという意思です。
ところが、貴社が社長名義で通知したのは、休職限度期間を2027年4月1日までとし、その期間内に復職できない場合は「自然退職となります」という取扱いでした。
本人の「働き続けたい」という申入れを、会社が「働けなければ退職になる」という説明に置き換えても、雇用継続への回答にはなりません。
貴社が示した就業規則第89条第1項第1号は、私傷病による休職を定めています。その適用の前提が争われ、会社自身も業務起因性は未確定だと説明している以上、その規定を前提とする期間満了と自然退職を、本件にそのまま当てはめてよいのかを検討する必要があります。
業務上疾病による療養休業中及びその後30日間には、労働基準法第19条の解雇制限が関わります。同条に定める例外の有無を含め、その適用を検討せず、「自然退職」という名称だけで雇用を終了させることは認められません。
当組合は、必要な休養の確保を取り消すよう求めているのではありません。必要な療養と在籍は維持し、本件に私傷病休職の期間満了による自然退職を機械的に適用するとの通知を撤回・訂正するよう求めます。
会社側の調査と申請支援は進めず、本人の休職期間だけを進行させ、期限が来れば退職とする。そのような運用では、会社の対応が進まない不利益まで本人が負うことになります。
原因の確認には期限を示さないのに、従業員の雇用が終了する条件だけは具体的に決める。この非対称な取扱いを、療養を支える措置と説明しないでください。
訂正に応じないのであれば、業務起因性が未確定の本件に自然退職の条件を適用する理由、適用規程の全文、判断者、決裁日、見直しの条件及び期間満了時の判断手続を示してください。
4.説明・是正を拒んで通知を維持する場合は、会社主導の雇用終了措置として、その実質を争います
休職辞令における自然退職の記載は、本人が会社を辞めたいと申し出たことに対する回答ではありません。本人が雇用継続を求めている中で、会社側から発した雇用終了に関わる通知です。
貴社は、この通知を、単なる一般的な制度説明と位置付けているのでしょうか。それとも、記載した条件に従って当該組合員の雇用を終了させる方針を、既に決定しているのでしょうか。
後者であるならば、いつ、誰が、何を根拠として、その方針を決定したのかを明らかにしてください。解雇又はその予告をしたという立場であれば、対象となる通知、終了予定日、理由、根拠規定及び決裁者を明示してください。
「自然退職です」と名称を述べるだけでは、本人の意思によらない雇用終了を、会社がどのような根拠で実施しようとしているかという質問への回答にはなりません。
本書で求める期限までに具体的な回答と是正をせず、現在の自然退職の記載を維持するのであれば、当組合は、その通知を単なる参考案内とは扱いません。会社が本人の意思に反して雇用を終了させる方針を示した通知として、その実質が解雇又は解雇予告に当たるかを含め、適用根拠、効力及び違法性を争う対象とします。
無回答によって争点が消えるのではなく、会社が異議を受けても雇用終了に関する通知を維持し、その理由を説明しなかった経過が残ることを認識してください。
もっとも、当該組合員及び当組合が、退職又は解雇の効力を認めることはありません。本書は、退職への同意、労働契約の解除又は解雇の承諾ではなく、雇用継続を前提とした異議と是正要求です。会社の無回答を理由として、こちらから雇用終了を申し出たかのように扱うことも認めません。
会社が一方的な雇用終了を実施する場合には、労働基準法第19条の解雇制限、解雇に該当する場合の同法第20条等の手続、労働契約法第16条の合理性・相当性その他の問題を、名称ではなく実質に即して争います。
5.なぜ、被害を訴えた組合員を組織ぐるみで排斥する方向に対応を進めるのですか
当該組合員に対しては、組合員探索、反復した面談、懲戒、賞罰委員会、合意退職の打診、退職拒否後の追及、性的言動への拒絶後の異動・担当変更が続いています。
その後、適応障害による療養と雇用継続を求めたところ、今度は私傷病休職、無給、期間満了時の自然退職という取扱いが通知されました。
当組合は、これらを名称の異なる独立した手続として切り離すことに異議を述べています。本人が退職を拒否するたび、別の手続や事情を通じて、会社から離れる方向へ圧力を受けるという一連の問題として検証を求めます。
役員及び人事担当者による職場上の行為で健康を損ねたと申し出ている本人に対し、その申告を調べ、回復して働ける条件を整えるより先に、病気が回復しない場合の雇用終了を通知する。その目的は、被害回復なのでしょうか。それとも、本人を会社から排除することなのでしょうか。
当組合は、繰り返し示された申請方針と雇用継続の意思を軽視し、生活を支える対応を具体化しないまま、雇用終了に関する条件を先行させた一連の対応を、組織的な排斥につながる悪質な対応として厳重に抗議します。
単なる読み違いや一度の案内漏れという説明では、もはやこの経過を説明できません。
組合員であることや正当な組合活動を理由とする不利益取扱い、組合の運営を妨げる支配介入は、労働組合法第7条第1号及び第3号の問題です。また、性的被害について相談したことなどを理由とする不利益取扱いは、男女雇用機会均等法第11条第2項に関わります。
貴社は、本人の組合加入、情報提供、被害申告及び退職拒否を、人事上の排除に結び付けていないことを、実際の判断記録によって説明してください。
当組合が多数の情報提供を通じて把握している労災隠しについても、今回の申告処理と切り離さず、法定報告の履行状況、社内での分類、申請支援の実施状況及び関与者を検証してください。
情報提供者を探すのではなく、会社自身が何を把握し、誰がどの処理を選んだのかを調べてください。
6.佐藤氏を前面に置き、判断者が説明しない体制を、経営・監督機関として容認しているのですか
今回の休職辞令は、代表取締役社長・松永氏の名義で発せられています。
社長名義で雇用終了に関わる通知を発することはできるのに、その根拠を尋ねると、労務課の佐藤愛加氏が「回答する立場にはありません」と述べ、回答できる者は示されない。この体制を、取締役会及び監査等委員会はどのように評価しているのでしょうか。
当組合は、佐藤氏個人に権限のない判断を行わせようとしているのではありません。判断した者が説明せず、判断権限のない担当者の職務範囲を理由に、会社の説明を止める体制を問題にしています。
担当者の後ろにいる幹部と役員が、本人への不利益な取扱いについての決裁には関与し、その理由の説明には関与しないのであれば、適切な役割分担とはいえません。
取締役会及び監査等委員会は、この対応を承認しているのでしょうか。問題を把握しながら容認しているのでしょうか。各取締役及び各監査等委員が、いつ報告を受け、どのような確認・指示・是正要求を行ったのかを明らかにしてください。
当組合が指摘する労災隠し及び組合員排斥について、経営陣が是正せず、監査等委員会もこの体制を容認し、会社全体の方針として継続するという意思決定があるのでしょうか。
そうではないのであれば、意図の否定だけでなく、具体的な是正を示してください。誰が、どの対応を問題と判断し、誰に何を改めるよう指示し、いつ実行するのかが必要です。
会社としての判断を説明できる責任者を指定してください。現在の体制で指定できないのであれば、松永氏又は渡辺氏が、会社の意思決定、補償及び雇用の取扱いについて自ら回答してください。
ただし、申告対象者自身の行為や関与を調査する部分は、監査等委員会及び利害関係のない社外取締役等の下で、独立した体制により実施してください。
本人への対面・通話での接触を認める趣旨ではありません。会社としての回答責任と、本人の健康を守るための連絡方法は、明確に区別してください。
7.取締役会及び監査等委員会から、次の事項を明確に回答してください
(1)本件を業務上疾病による療養休業として取り扱わない理由。申告された各行為の認否、疾病との関係についての評価、確認した資料及び判断者。
(2)私傷病休職と自然退職の条件を本件に適用した理由。辞令の作成者、決裁者、決裁日、社長名義の使用・押印の経過及び本人の雇用継続要求を考慮した内容。
(3)労働基準法第75条・第76条に基づく補償についての会社の見解。待期3日間の該当日、平均賃金、補償額、既払額及び支払予定。第84条による免責を主張する場合は、その対象と根拠。
(4)自然退職の記載を撤回・訂正するか。しない場合は、本人の雇用をどの条件で、どの法的構成により終了させる方針なのか。その適用条件と判断手続。
(5)労災申請に必要な案内、労働保険番号、勤怠・休業・賃金資料等の提供状況及び事業主証明の対応予定。未実施の項目については、その理由と実施責任者。
(6)各取締役及び各監査等委員が本件を把握した日、現在の体制への関与、承認又は是正要求の内容。伊藤氏、飯島氏、渡辺氏及び松永氏の具体的な関与。
(7)本人の療養と生活を支える暫定措置、回復後の就業に向けた職場環境の是正及び、申告対象者から独立した調査の体制と予定。
会社は、自ら保有する勤怠、賃金、決裁及び社内連絡の記録に基づいて、回答可能な部分から回答してください。
「調査中」「現時点では未確定」「佐藤氏の担当外」という表現だけで、各項目への回答に代えないでください。
8.回答期限、先行措置及び記録の保全について
本メール受領の翌営業日までに、少なくとも、会社としての回答責任者、労災申請に必要な手続案内、提供可能な会社保有資料及び残る資料の提供予定を示してください。
本メール到達後3営業日以内に、自然退職の記載の撤回・訂正の可否と、本件についての休業補償等の取扱いを回答してください。支払うべき補償については、算定根拠、金額及び支払予定日を示し、既に履行すべきものを放置せず、速やかに支払ってください。争う部分がある場合は、争点と根拠を具体的に示してください。
その他の照会事項については、本メール到達後7営業日以内に回答してください。全ての確認が終わらない場合も、確認できた事項と直ちに実施する措置を先に示し、残る事項の理由、責任者及び回答予定日を明記してください。
これらは今回新たに明確化した要求についての期限です。10月5日付の本人書面及び上申書で既に求めた回答・対応の期限を、改めて延長するものではありません。
傷病手当金の申請書類が届いたことや、一部の手続案内が行われたことをもって、労災側の支援、雇用継続への回答、補償、被害調査及び経営責任の問題まで処理済みとしないでください。
また、必要な休養、通院治療、傷病手当金及び労災の申請準備を、本書への回答や社内調査の完了まで待たせないでください。本人が必要な手続を行うことを、私傷病への同意又は自然退職への承諾として扱わないでください。
休職辞令の原案とひな形、本人への適用に関する決裁、社長名義の使用・押印記録、送付書類の選定記録、回答の作成・修正・承認記録、関係者間のメール・チャット、取締役会及び監査等委員会への報告並びに法定報告に関する資料を保全してください。
今後調査した事実と、辞令発行時又は各回答時点で既に把握していた事実は区別してください。後から得た資料を、当初から存在した判断根拠であるかのように説明しないでください。
本人及び当組合への連絡は、本人が既に指定し、情報共有に同意した方法に従い、両者へ同じ本文と添付資料をメールで送信してください。
当組合は、被害申告、会社の認識、補償及び申請支援の実施状況、自然退職の通知、回答の有無並びに経営・監督機関の対応を、今後の行政上・司法上の検証に備えて記録します。
本人が退職しないと伝えているのに、会社が退職へ進む条件を作り、その理由を説明しない。その状態を、「自然」という言葉で正当化することはできません。
当該組合員が求めているのは、会社から排除されるまでの手続ではありません。職場で受けた被害について必要な補償と療養を確保し、健康を取り戻して、再び会社に貢献するための対応です。
会社が従業員を休ませる判断をするのであれば、その休業を生じさせた職場の事実と、休業中の生活を支える補償にも向き合ってください。退職につながる取扱いだけを先行させることを、当組合は認めません。
以上、業務上疾病としての取扱い、会社が負担すべき休業補償等の履行、自然退職通知の撤回・訂正、労災申請支援の実行及び、組織的な排斥行為に関する責任ある説明と是正を求めます。
