市川康平氏・齊藤悟志氏は東証へ何を説明したのか
社外取締役とは、会社の運転席へ座って自分の利益のためにハンドルを切る人物ではありません。業務執行から距離を置き、経営陣を監督し、会社と株主の利益を守るための存在です。
ところが、株式会社ラストワンマイルの現在の代表取締役会長兼CEOである渡辺誠氏は、上場直前まで社外取締役として扱われながら、2018年の取締役就任以降、同社の事業、予算、人員、取引先、関係会社を実質的に動かしていました。
しかも、会社を動かしただけではありません。株式会社ラストワンマイルの資金と事業基盤を使って、自ら又は自らが実質的に支配する会社へ利益を流し、従業員や取引先へ私的な資金募集を行い、交際女性に関する私用にまで従業員、会社施設、取引関係、会社経費を動員していました。
そして今回、当組合が把握する関係者情報によって、さらに重大な上場審査上の問題が判明しました。
株式会社ラストワンマイルの上場審査において、東京証券取引所から渡辺氏の社外取締役性へ重大な疑義が示された際、渡辺氏は、当時の上場実務を担っていた市川康平氏と公認会計士・齊藤悟志氏に対し、次の趣旨を強圧的に命じたとされています。
「元々、社外取締役ではなく非常勤取締役だったということにして、絶対に嘘を突き通せ」
その後、市川氏と齊藤氏は、この説明を前提として東京証券取引所への対応を主導したとされています。
これは、昔の肩書をめぐる言葉遣いの問題ではありません。業務執行から独立した監督者として扱われていた人物が、実際には会社を支配していたのではないか。そして、その矛盾を東京証券取引所から問われた際、事実を説明するのではなく、肩書を後から「非常勤」に置き換えて上場審査を通過したのではないかという、株式会社ラストワンマイルの上場適格性そのものに関わる問題です。
上場申請書では渡辺誠氏から「社外」が消え、業務遂行を決める経営会議へ入っていた
株式会社ラストワンマイルが2021年10月20日に東京証券取引所へ提出した新規上場申請のための有価証券報告書を見ると、渡辺誠氏は「取締役」と記載されています。
つまり、少なくとも最終的な上場申請書では、渡辺氏は社外取締役ではない通常の取締役として処理されていました。
さらに同書類は、経営会議について、取締役会の方針に基づいて業務遂行の決定、現場情報の共有、課題への対策を行う機関だと説明しています。その構成員には渡辺氏、市川康平氏、工藤健二氏、久木宮美和氏らが入っています。
つまり、最終的な上場申請書上でも、渡辺氏は会社から距離を置いて経営陣を監督する側ではなく、業務遂行を決定する経営会議へ参加する側として配置されていました。
一方、当組合が確認する時系列では、2021年2月の時点で、渡辺氏は社外取締役として扱われていました。そこから同年10月の上場申請までの間に、表示が「社外取締役」から通常の「取締役」へ変更されています。
会社が明らかにすべきなのは、次の事実です。
- 渡辺誠氏を社外取締役として選任又は取り扱い始めた日。
- 同氏を社外取締役として扱わなくなった日。
- 社外取締役性が失われたと判断した具体的な事実と法的根拠。
- その変更を審議した取締役会、株主総会、上場準備会議その他の会議。
- 東京証券取引所、主幹事証券、監査法人へ行った説明。
- 変更前後の役員名簿、登記、議事録、社内規程、上場審査回答書及びコーポレート・ガバナンス資料。
肩書が変わったこと自体より、その変更が実態に合わせた正直な是正だったのか、上場審査で指摘された後に表面だけを整える作業だったのかが問題です。
最終提出書類で「社外」の二文字を消せば、それ以前に行われた業務執行まで消えるわけではありません。
「非常勤取締役」は「社外取締役ではなかった」という意味にならない
本件で最も滑稽なのは、「社外取締役ではなく非常勤取締役だった」という説明そのものです。
社外取締役と非常勤取締役は、反対語ではありません。「社外取締役」は会社法上の要件を満たすかという法的な区分であり、「非常勤取締役」は常勤か非常勤かという勤務形態又は社内での呼び方です。
社外取締役でありながら非常勤である人物もいます。社外取締役ではない非常勤取締役もいます。したがって、「非常勤だった」と言い換えただけでは、社外取締役性に対する疑問へ何一つ回答したことになりません。
会社法第2条第15号イ 当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役(株式会社の第三百六十三条第一項各号に掲げる取締役及び当該株式会社の業務を執行したその他の取締役をいう。以下同じ。)若しくは執行役又は支配人その他の使用人(以下「業務執行取締役等」という。)でなく、かつ、その就任の前十年間当該株式会社又はその子会社の業務執行取締役等であったことがないこと。
会社法が見ているのは、取締役が毎日出社したか、週に何日働いたか、名刺に「非常勤」と印刷したかではありません。
実際に会社の業務を執行したかです。
東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コードも、経営の監督と執行について、次のように定めています。
原則4-6 上場会社は、取締役会による独立かつ客観的な経営の監督の実効性を確保すべく、業務の執行には携わらない、業務の執行と一定の距離を置く取締役の活用について検討すべきである。
社外取締役へ例外的に業務執行を委託する制度もありますが、何でも自由に任せられる制度ではありません。
会社法第348条の2第1項 株式会社(指名委員会等設置会社を除く。)が社外取締役を置いている場合において、当該株式会社と取締役との利益が相反する状況にあるとき、その他取締役が当該株式会社の業務を執行することにより株主の利益を損なうおそれがあるときは、当該株式会社は、その都度、取締役の決定(取締役会設置会社にあっては、取締役会の決議)によって、当該株式会社の業務を執行することを社外取締役に委託することができる。
この規定は2021年3月1日に施行されたものであり、利益相反等の特定場面において、「その都度」の取締役会決議を経て特定の業務を委託する制度です。
2018年以降、事業方針、予算、人員、取引先、関係会社へ継続的に指示を出し、2020年後半から自らの支配会社をラストワンマイルの金で宣伝していた行為を、後から会社法第348条の2へ放り込むことはできません。
同条に基づく委託だったというのであれば、各案件について「その都度」行われた取締役会決議を示してください。
非常勤という三文字は、業務執行の履歴を消す修正液ではありません。
監督者だったはずの渡辺誠氏が2018年から会社の金、人、取引先を動かしていた
当組合が把握している事実を時系列で並べると、渡辺誠氏が単に取締役会へ出席して助言していた人物ではないことが分かります。
- 2018年の取締役就任以降、株式会社ラストワンマイルの事業方針、取引先対応、予算、人員配置その他の業務へ継続的に具体的な指示を出していた。
- 2019年3月から2021年11月まで、株式会社ブロードサポートを経由する約4,620万円の資金移動へ関与していた。
- 2020年後半から2021年前半にかけて、自らが「渡辺オーナー」と呼ばれて実質的に支配するベストミライクル株式会社を、ラストワンマイルの広告費と事業基盤で宣伝させていた。
- 元本保証と高利回りを掲げた海外株式の仕組債について、ラストワンマイルの従業員、取引先その他の関係者へ資金拠出を募っていた。
- 交際女性が経営する美容事業のビラを、株式会社ラストワンマイルの従業員へ勤務時間中に配らせていた。
- 複数の交際女性との飲食、旅行その他の私的な費用を、会社経費として処理していた。
- 従業員や取引先を伴った接待の場で会社経費を使い、女性へ金銭を渡した上で胸を触る行為を繰り返していた。
- 会社の取引関係を背景として、関係者の家族をホテルへ連れ込み、同意を欠く性的行為に及んだとの重大な被害申告が寄せられている。
- 会社の会議室、従業員、秘書機能、取引先、資金、信用を、自らの私生活、投資、関係会社及び個人的な利益のために使用していた。
私生活上の交際や性的行為そのものが、直ちに会社法上の業務執行を意味するわけではありません。本件で問われているのは、それらを実現するために、会社の金、人、施設、取引関係、人事上の影響力まで動かしていたことです。
会社の予算を自らの支配会社へ使わせ、従業員へ私用を命じ、会社の信用で資金を集め、取引関係を私生活へ持ち込む人物を、業務執行から距離を置いた監督者と呼ぶのは無理があります。
監督席に座っていた人物が、実際には会社の財布を開き、人を動かし、アクセルまで踏んでいたのです。
東京証券取引所の疑義に「嘘を突き通せ」と命じたなら、上場審査対応そのものが事件になる
当組合が把握する関係者情報では、東京証券取引所は、渡辺誠氏が社外取締役として扱われながら、実際には株式会社ラストワンマイルの業務を執行していたのではないかという重大な疑義を、上場審査の過程で指摘しました。
これに対し、渡辺氏は、実際の権限、指示、予算使用、取引先対応を正直に説明するのではなく、「元々、社外取締役ではなく非常勤取締役だったということにして、絶対に嘘を突き通せ」と強圧的に指示しました。
そして、取締役財務経理部長として東京証券取引所との事務連絡者にもなっていた市川康平氏と、上場実務を担っていた公認会計士・齊藤悟志氏が、その説明を上場審査で貫く対応を率先したとされています。
この情報が示す問題は、三段階あります。
- 渡辺誠氏が社外取締役として扱われながら、実際には継続的な業務執行を行っていた問題。
- 東京証券取引所から矛盾を指摘された後、実態を開示せず、「非常勤」という別の言葉へ置き換えた問題。
- 上場責任者、財務経理責任者、会計専門家らが、その説明を組織的に維持して上場審査を通過した問題。
一人の取締役が自分の肩書を勘違いしていたという話ではありません。
東京証券取引所から具体的な疑問を示された後、上場申請会社の経営幹部と会計専門家が、事実とは異なる説明を組み立て、それを正式な上場審査回答として通したのであれば、会社ぐるみで上場審査を欺いたことになります。
東京証券取引所が確認したかったのは、渡辺氏が週に何日出社していたかではありません。
誰が実際に会社を動かしていたのかです。
2026年の会社提供IRでも渡辺誠氏は「非常勤取締役」を繰り返した
「非常勤取締役」という説明は、上場時だけの一時的な言い逃れで終わっていません。
株式会社ラストワンマイル提供による2026年5月の個人投資家向けIRセミナーで、渡辺誠氏は、代表取締役就任前の立場について、次のように説明しています。
「それ以前は非常勤取締役としてラストワンマイルに在籍していました」
渡辺氏は続けて、株式会社コール&システムをラストワンマイルへ売却した後、非常勤取締役かつ株主として関わり、「非常勤取締役として経営に参画していた」と説明しています。
この説明は、今回の問題を解消するどころか、むしろ深めています。
渡辺氏自身が「経営に参画していた」と認めているからです。しかも、当組合が確認している内容は、表面的な数字を眺めて意見を述べたという程度ではなく、会社予算、事業、人員、投資募集、取引先及び自身の関係会社を実際に動かしたというものです。
この期間について、現在までに三つの名札が存在します。
- 当時の社内及び関係者間では「社外取締役」。
- 2021年10月の新規上場申請書では通常の「取締役」。
- 2026年の会社提供IRでは「非常勤取締役」。
名札が三枚あっても、渡辺氏本人は一人です。
調べるべきなのは、どの呼称が最も聞こえがよいかではありません。2018年から2021年までの各時点で、誰が予算を承認し、誰が従業員へ指示し、誰が取引条件を決め、誰が利益を得ていたのかです。
2026年になって会社提供のIRで「非常勤」という説明を改めて社会へ広げた以上、株式会社ラストワンマイルは、その説明が上場審査時の回答と一致するのか、当時の原資料とともに示さなければなりません。
虚偽の上場審査回答は「昔の話」ではなく現在の上場資格へ直結する
東京証券取引所への上場申請は、会社が自分に都合のよい物語を持ち込む発表会ではありません。
東京証券取引所の宣誓書違反による再審査に係る上場廃止基準によれば、新規上場申請時に提出する書類には必要な内容を漏れなく記載し、記載した内容が全て真実である旨を宣誓します。
提出書類に虚偽の記載を行うなどして宣誓事項へ違反し、当時の新規上場基準に適合していなかったと認められた場合、会社は新規上場基準に準じた再審査の対象となり、その審査へ適合しなければ上場廃止基準に該当します。
2025年には、株式会社オルツについて、新規上場申請に係る宣誓書について重大な違反があったとして東京証券取引所が上場廃止を決定しました。同社の問題は巨額の売上過大計上であり、本件とは問題の内容が異なりますが、東京証券取引所への虚偽説明が単なる社内手続の不備では終わらないことを示しています。
渡辺氏の社外取締役性について事実と異なる説明が行われた場合、検証対象は一つの肩書だけでは済みません。
- 新規上場申請のための有価証券報告書。
- 上場審査における質問票、回答書、面談記録及び追加説明資料。
- 役員の社外性、独立性及び業務執行状況に関する説明。
- コーポレート・ガバナンス報告書と役員構成。
- 関連当事者、利益相反取引及び関係会社取引の申告。
- 内部統制、職務権限、稟議、経営会議及び取締役会の実際の運用。
- ベストミライクル株式会社、株式会社ブロードサポートその他の渡辺氏関係会社との取引。
- 渡辺氏が従業員、取引先、会社資産及び会社情報へ行使していた影響力。
- 主幹事証券、会計監査人及び東京証券取引所へ提出した宣誓、確認書及び経営者確認書。
渡辺氏が実際には業務執行者だったにもかかわらず、社外取締役としての経歴を利用し、問題を指摘された後には「非常勤だった」という説明へ置き換えたのであれば、上場申請書の一行を直せば済む問題ではありません。
上場審査の前提となった経営体制、内部統制、利益相反管理、役員の適格性の全体が揺らぎます。
市川康平氏と齊藤悟志氏は上場を守ったのか、虚偽説明を守ったのか
2021年10月20日付の新規上場申請書では、市川康平氏は取締役財務経理部長であり、東京証券取引所との事務連絡者として記載されています。
齊藤悟志氏も、同書類上、株式会社ラストワンマイルの従業員として記載され、2万株相当の新株予約権の割当対象者となっていました。公認会計士である齊藤氏は、上場実務、財務、会計、資本政策に深く関与する立場にありました。
当組合が把握する関係者情報では、東京証券取引所から渡辺氏の社外取締役性を問われた際、市川氏と齊藤氏は、渡辺氏の「非常勤取締役だったことにして嘘を突き通せ」という指示を受け、東証への説明を率先して整えました。
市川氏と齊藤氏が、渡辺氏による業務執行の実態を知らなかったとは考えにくい状況です。
- 市川康平氏は財務経理部長であり、会社の予算、支出、会計、稟議、決算及び上場審査を把握する立場にあった。
- 市川氏は、渡辺氏と共に株式会社ブロードサポートを経由する資金移動へ関与していた。
- 齊藤悟志氏は公認会計士として、会計、資本政策、上場実務及び会社の経営管理へ関与していた。
- 両氏は、渡辺氏が会社の事業、予算、関係会社及び従業員へ実質的な影響力を行使していた状況を確認できる立場にあった。
- 上場審査では、役員の職務、社外性、関連当事者、利益相反及び内部統制に関する質問へ回答する中心的な立場にあった。
上場責任者の仕事は、何が何でも上場承認を取ることではありません。会社の実態を正確に整理し、東京証券取引所と投資家へ真実を示した上で、上場会社として通用する体制を作ることです。
渡辺氏から強圧的に命じられたとしても、公認会計士と財務経理責任者が虚偽の説明へ加わってよい理由にはなりません。
渡辺氏の言葉を守るために東京証券取引所へ事実と異なる説明をしたのであれば、市川氏と齊藤氏が守ったのは株式会社ラストワンマイルの上場ではありません。
渡辺氏が会社を実質的に支配していた事実を隠すための物語です。
株式会社ラストワンマイルが直ちに保全すべき上場審査記録
本件は、現在の役員らが記憶だけで説明すべき問題ではありません。上場準備時の電子データ、質問票、回答書、会議記録、役員名簿を突き合わせれば、いつ誰が何を説明したのかを確認できます。
株式会社ラストワンマイル、主幹事証券、会計監査人及び東京証券取引所は、少なくとも次の記録を保全し、相互に照合する必要があります。
- 2018年8月から2021年11月までの役員名簿、組織図、職務分掌、職務権限規程及び稟議規程。
- 渡辺誠氏を社外取締役又は非常勤取締役として扱った全ての株主総会・取締役会議事録。
- 東京証券取引所から渡辺氏の社外取締役性について受けた質問、指摘、面談記録及び電子メール。
- 当該質問に対して提出した回答書、説明資料、修正版及びその作成履歴。
- 回答書の起案者、修正者、承認者、提出者及び最終決裁者。
- 市川康平氏、齊藤悟志氏、渡辺誠氏その他の上場関係者間のメール、チャット、通話及び会議記録。
- 渡辺氏が経営会議、事業会議、営業会議、予算会議、人事会議へ参加した記録。
- 渡辺氏が従業員へ直接出した業務指示、予算指示、取引先対応及び人事上の指示。
- ベストミライクル、ブロードサポート、LGアセットその他の関係先との契約、支出、利益相反審査及び関連当事者調査。
- 会社法第348条の2に基づき渡辺氏へ特定の業務を委託したとする取締役会決議。
- 主幹事証券と会計監査人が行った役員面談、社外性確認、関連当事者確認及び経営者確認。
- 新規上場申請書、コーポレート・ガバナンス報告書、役員関係回答書及び宣誓書の作成履歴。
- 上場承認後に、当時の説明と異なる事実を認識した役職員による報告、相談及び内部通報。
- 本件が表面化した後のデータ削除、ファイル差替え、説明統一、関係者接触及び供述調整の記録。
上場審査回答の原本と作成履歴を保全すれば、誰が最初に事実を書き、誰が「非常勤」という言葉へ変更し、誰が東京証券取引所へ提出したのかが分かります。
会社が本当に適正な説明を行っていたのであれば、原本こそが最も強い潔白の証拠です。
渡辺誠氏・市川康平氏・齊藤悟志氏らへの公開質問
渡辺誠氏への公開質問
- 2018年8月に株式会社ラストワンマイルの取締役へ就任した時点で、社外取締役として選任又は取り扱われていましたか。
- 社外取締役だった期間と、社外取締役でなくなった日を明らかにしてください。
- 社外取締役として扱われていた期間中、事業方針、予算、人員、取引先、関係会社又は個別案件について、従業員へ直接指示を出しましたか。
- 東京証券取引所から、社外取締役でありながら業務執行を行っているのではないかとの指摘を受けましたか。
- 当該指摘を受けた際、「元々、社外取締役ではなく非常勤取締役だったということにして、絶対に嘘を突き通せ」と発言しましたか。
- 前記発言を、市川康平氏、齊藤悟志氏その他の上場関係者へ指示しましたか。
- 2026年の会社提供IRで「非常勤取締役だった」と説明した根拠となる当時の株主総会議事録、取締役会議事録又は役員契約を示せますか。
- 同じIRで「非常勤取締役として経営に参画していた」と説明した「経営への参画」には、どの業務、権限及び指示が含まれますか。
- 会社法第348条の2に基づく業務委託だったと説明する場合、各案件について「その都度」行われた取締役会決議を示してください。
- ベストミライクル株式会社の広告、株式会社ブロードサポートを経由した資金移動及び仕組債の資金募集を、東京証券取引所へ説明しましたか。
- 上場審査で提出した役員関係回答書、関連当事者調査票及び利益相反申告へ、実際の業務執行と関係会社支配を記載しましたか。
- 本件に関する東京証券取引所、主幹事証券、会計監査人との記録を、独立した第三者調査へ提出しますか。
市川康平氏・齊藤悟志氏への公開質問
- 東京証券取引所から、渡辺誠氏の社外取締役性に関する質問又は指摘を受けた事実を認めますか。
- 当該質問又は指摘を受けた日、質問内容、回答期限及び担当者を明らかにしてください。
- 東京証券取引所へ提出した回答書を最初に起案した人物は誰ですか。
- 回答書へ「非常勤取締役」という説明を入れるよう指示した人物は誰ですか。
- 渡辺氏から「嘘を突き通せ」という趣旨の指示を受けましたか。
- 指示を受けた際、取締役会、代表取締役、監査役、主幹事証券、会計監査人又は東京証券取引所へ報告しましたか。
- 渡辺氏が2018年以降、事業、予算、人員、取引先及び関係会社へ具体的に指示していた事実を認識していましたか。
- ベストミライクル及びブロードサポートに関する取引を、渡辺氏の利益相反又は関連当事者取引として上場審査で申告しましたか。
- 渡辺氏を社外取締役とする過去の役員名簿、議事録、契約書又は社内資料を修正、差替え又は廃棄しましたか。
- 東京証券取引所へ提出した回答と、当時の社内記録が一致していることを確認できますか。
- 市川氏は現在の取締役執行役員として、本件を取締役会及び監査等委員会へ正式に報告しますか。
- 両氏は、独立した第三者調査に対し、上場審査時の全資料、端末及び通信記録を提出しますか。
株式会社ラストワンマイル・東京証券取引所・主幹事証券・会計監査人への公開質問
- 株式会社ラストワンマイルは、渡辺誠氏を社外取締役として扱っていた期間を把握していますか。
- 同社は、渡辺氏の社外取締役性について東京証券取引所から質問又は指摘を受けましたか。
- 質問を受けた場合、会社はどのような回答を行い、誰がその回答を承認しましたか。
- 東京証券取引所は、渡辺氏が実際に行っていた業務、指示、予算使用、関係会社取引をどこまで確認しましたか。
- 最終的な上場申請書で、渡辺氏を通常の「取締役」、とした変更経緯を確認していますか。
- 主幹事証券と会計監査人は、渡辺氏が業務執行を行っていなかったことを、どの資料と関係者聴取によって確認しましたか。
- 渡辺氏が参加した経営会議、リスク・コンプライアンス委員会及び各事業会議の議事録を確認しましたか。
- 市川康平氏及び齊藤悟志氏が作成した上場審査回答について、虚偽又は重要事項の欠落がなかったか再調査しますか。
- 株式会社ラストワンマイルは、本件を新規上場申請に係る宣誓書違反の可能性がある事案として東京証券取引所へ報告しますか。
- 東京証券取引所は、本件情報を受け、上場審査時の質問と回答を再検証しますか。
- 現在の取締役会及び監査等委員会は、渡辺氏、市川氏その他の当事者を調査から外し、独立した第三者調査を実施しますか。
- 調査結果、訂正内容、責任者、役員処分及び上場維持への影響を、株主、従業員、取引先及び市場へ公表しますか。
ラストワンマイル労働組合が求める措置
- 株式会社ラストワンマイルは、渡辺誠氏の社外取締役性と上場審査回答を、直ちに取締役会及び監査等委員会の正式議題とすること。
- 渡辺氏、市川康平氏その他の上場審査対応当事者を、調査委託先の選定、証拠管理、関係者聴取及び調査結果の承認から外すこと。
- 会社から独立した弁護士、公認会計士、上場審査及びデジタル調査の専門家による第三者委員会を設置すること。
- 2018年8月から上場日までの渡辺氏の肩書、権限、業務、指示、会議参加及び利益相反を、日付順に整理して公表すること。
- 東京証券取引所から受けた質問、会社の回答、回答の作成履歴、承認者及び根拠資料を保全すること。
- 上場審査時の質問回答、役員名簿、関連当事者調査票、利益相反申告、議事録及び電子データを相互に照合すること。
- ベストミライクル、ブロードサポート、LGアセットその他の関係先を含め、渡辺氏が社外取締役として扱われていた期間の全取引を再調査すること。
- 渡辺氏が従業員、会社予算、施設、顧客情報、取引先及び社会的信用を私的に利用した範囲と会社損害を算定すること。
- 正当な対価なく会社資産又は事業機会が利用されていた場合、渡辺氏その他の受益者へ返還及び損害賠償を求めること。
- 東京証券取引所、証券取引等監視委員会、主幹事証券及び会計監査人へ、本件情報と調査結果を正式に報告すること。
- 新規上場申請書、有価証券報告書、コーポレート・ガバナンス報告書その他の開示に誤りがある場合、直ちに訂正すること。
- 虚偽説明、記録改変、証拠削除、供述統一又は関係者への働きかけを禁止する全社的な証拠保全命令を発すること。
- 本件を知る従業員、元従業員、取引関係者及び調査協力者への探索、口止め、異動、降格、解雇その他の報復を禁止すること。
- 渡辺誠氏の代表取締役会長兼CEOとしての適格性と、市川康平氏を含む現職取締役の責任を正式に審議すること。
- 調査結果、虚偽説明の有無、関与者、会社損害、返還額、開示訂正及び役員処分を、従業員、株主、取引先及び市場へ具体的に公表すること。
「非常勤」の三文字では、2018年から会社を動かした事実は消えない
渡辺誠氏が本当に業務執行から距離を置いた社外取締役だったのであれば、なぜ2018年以降、事業、予算、人員、取引先及び関係会社へ継続的な指示を出せたのでしょうか。
なぜ、自らが実質的に支配するベストミライクルを株式会社ラストワンマイルの金で宣伝し、ブロードサポートを経由する約4,620万円の資金移動へ関与し、従業員や取引先から私的な投資資金を集めることができたのでしょうか。
反対に、渡辺氏が最初から通常の非常勤取締役だったのであれば、なぜ当時の関係者間で社外取締役として扱われ、東京証券取引所から社外取締役性を問題視される事態になったのでしょうか。
そして、東京証券取引所から疑義を示された後に初めて「元々非常勤だった」という物語を作ったのであれば、なぜ2026年の会社提供IRでも、その物語を改めて投資家へ聞かせているのでしょうか。
本件に必要なのは、四つ目の新しい肩書ではありません。
2018年から2021年までの業務指示、予算、議事録、電子メール、上場審査回答を、そのまま時系列で公開することです。
非常勤はタイムマシンではありません。後から名札を掛け替えても、会社の金を動かした履歴、従業員へ出した指示、関係会社へ流した利益、東京証券取引所へ提出した回答までは過去へ戻って書き換えられません。
東京証券取引所と投資家が知るべきなのは、渡辺誠氏の名刺に何と書いてあったかではありません。
株式会社ラストワンマイルの運転席で、実際に誰がハンドルを握っていたのかです。
