組合員の皆さまへ。ラストワンマイル労働組合は、株式会社ラストワンマイルの公式問い合わせフォームを通じて、取締役会及び監査等委員会に対し、渡辺誠氏の幹部会等での発言の確認、職場環境の改善、会社としての報告・開示判断に関する正式な申入れを送信しました。
今回の申入れは、同社幹部本人から寄せられた、心身の健康と職場環境に関する改善要請を受けたものです。会社へ送信した申入れの内容を、以下のとおり組合員の皆さまへご報告します。
会社へ送信した正式申入れの内容
【取締役会・監査等委員会への正式申入れ】幹部会における渡辺誠氏の発言の確認、職場環境の改善及び会社の報告・開示判断について
株式会社ラストワンマイル
取締役会 各位
監査等委員会委員長及び各監査等委員 各位
ラストワンマイル労働組合です。
当組合は、貴社幹部本人から、渡辺誠氏の幹部会等における発言に関連して、職場環境を改善してほしいとの強い申入れを受けています。
本件は、渡辺氏と特定の元幹部との関係だけにとどまらず、現に貴社で働く者の心身の健康、安心して就業できる環境、経営者の言動に対する監督及び会社としての情報管理に関わる問題です。取締役会及び監査等委員会に対し、以下の事実確認と対応について、正式な回答を求めます。
受付担当者におかれましては、本申入れを取締役会及び監査等委員会へ確実に共有してください。渡辺氏自身の言動が確認対象となるため、同氏本人への転送のみで対応を終了せず、監査等委員会が独立して確認できる体制で取り扱うようお願いします。
1.幹部本人から寄せられた職場環境改善の申入れ
当組合には、貴社幹部から、渡辺氏が幹部会等において、元幹部等の特定の個人に対して「自分が仕掛けた」という趣旨の話を、自慢げにしていたとの通報が寄せられています。
その説明を聞いた幹部からは、「元幹部にまで個人攻撃をするのであれば、自分も会社を辞めた後に同じようなことをされるのではないか」という趣旨の強い不安が示されています。精神疾患を発症したとの申告もあり、その本人から、当組合に対して職場環境の改善を強く求める申入れがありました。
当組合が問題としているのは、経営者による元幹部への対応の説明が、在職中の幹部にとって、退職後まで不利益を受けるのではないかという恐怖につながっていることです。
貴社として正当な法的対応を検討する必要がある場合でも、その検討と、幹部に対して個人への攻撃を誇示するように語ることは、別の問題です。会社業務としての説明だったというのであれば、その目的、必要性、発言の内容及び態様を、具体的に確認する必要があります。
本人から改善を求める申入れがある以上、「元幹部との個人的な問題」「聞いた側の受け止め方の問題」として処理せず、現在の職場環境に関する申告として取り扱ってください。
2.まず、渡辺氏が幹部会で実際に何を話したのかを確認してください
当組合は、まず発言者である渡辺氏に対し、幹部会等において実際に何を説明したのかを明らかにするよう求めます。会社としても、会議記録、関連資料及び必要な個別の聞き取りにより、次の事項を確認してください。
- 元幹部等の特定の個人に対し「自分が仕掛けた」という趣旨の説明を行った事実はありますか。該当する会議等の日時、説明の対象、具体的な発言内容及び発言の目的を回答してください。
- 貴社元幹部の〇〇氏について、「起訴状に記載があるほど犯罪の嫌疑がある」という趣旨の説明を行いましたか。行ったのであれば、実際の文言と、どのような事実を幹部へ伝えたのかを明らかにしてください。
- その説明は、どの事件の、どの資料の、どの記載に基づくものですか。問題とする行為、その時期、〇〇氏の立場及び刑事手続の状況について、資料に記載された内容と渡辺氏自身の評価を区別して回答してください。
- 「仕掛けた」とする対応は、貴社の業務として行ったものですか、それとも渡辺氏個人の対応ですか。会社の業務である場合は、その目的、承認手続及び会社の費用・人員の関与を説明してください。個人の対応である場合は、それを幹部会等で説明した業務上の必要性を回答してください。
- 出席した幹部が、退職後の個人攻撃まで恐れるような受け止めをしていることについて、会社は把握していましたか。発言の場で、取締役その他の管理・監督を担う者が、説明の根拠や発言の適切性を確認した事実はありますか。
通報内容と異なる部分があるという場合には、どの点が異なり、実際には何を説明したのかを具体的に回答してください。
聞き取りは、渡辺氏の同席下で回答を求めたり、発言内容について関係者間で説明を合わせさせたりする方法ではなく、各人が自身の記憶と認識に基づいて説明できる方法で行ってください。渡辺氏の説明と、監査等委員会が確認した事実は、区別して記録するよう求めます。
3.在任中の犯罪関与を主張するのであれば、会社として何を調査・報告したのですか
仮に渡辺氏が、〇〇氏について「貴社の在任中に犯罪行為に関与した」という趣旨の説明を幹部へ行い、貴社自身もそのような事情を認識していたのであれば、その時点で、会社として何を調査し、誰へ報告し、開示の要否をどう判断したのかが問題になります。
幹部に対して具体的に説明できるほど重大な事実を把握していたというのであれば、その情報は、貴社の監督・監査及び開示判断のためにも検討されるべきものです。幹部への説明と、会社の正式な報告・開示手続を、どのように区別して取り扱ったのかを明らかにしてください。
以下について回答を求めます。
- 問題とする行為があったとする時期、渡辺氏が情報を把握した時期、取締役会及び監査機関が把握した時期は、それぞれいつですか。在任当時から把握していた情報と、退任後に得た情報を区別してください。
- 在任当時から把握していたのであれば、当時、どのような調査、社内報告及び開示判断を行いましたか。必要な対応を行っていなかったのであれば、その理由、判断者及び判断の根拠を説明してください。
- 退任後に初めて把握したのであれば、過去の職務執行、上場審査への回答、幹部選任・退任に関する説明、有価証券報告書その他の公表資料との整合性を、どのように確認しましたか。訂正又は追加説明の必要性を検討しましたか。
- 会計監査人及び東京証券取引所には、何を、いつ、誰が報告又は相談しましたか。金融庁・所管財務局等についても、各機関の所管と手続に応じた相談・報告、法定開示書類の提出・訂正の要否を、どのように検討しましたか。
- 報告・相談・開示を行っていないものがある場合、それぞれについて、不要と判断した理由、適用した基準、判断日及び判断者を回答してください。既に公表している事項については、公表日と資料名を示してください。
東証への適時開示、金融商品取引法に基づく法定開示、会計監査人への報告は、それぞれの目的と基準に即して検討すべきものです。「個人の事件だから」「既に退任しているから」という説明だけでは、在任中の職務や貴社の提出書類との関係を検証したことにはなりません。
当組合が確認したいのは、渡辺氏が幹部に伝えた重大性と、会社の正式な判断・対応が整合しているかという点です。会社として渡辺氏の説明を採用しないのであれば、その理由と、幹部に伝えられた内容についてどのような訂正・是正を行うのかも回答してください。
併せて、当組合が把握している2024年5月末の貴社及び関係先に対する国税当局の一斉調査、馬見塚メモに記載された貴社関係者・取引、関連する調査・捜査の経過についても、会社が把握した時期、調査した内容、監査機関への報告及び開示判断を明らかにしてください。
渡辺氏が幹部等へ説明しているという今後の逮捕その他の刑事手続の見通しについても、同氏の予測・評価と、実際に確認された事実を分け、会社として何を把握し、東証及び会計監査人へ何を伝えているのかを回答してください。特定の元幹部についてだけではなく、渡辺氏及び現経営陣を含む貴社関係者の行為と会社への影響を、同じ基準で検証することを求めます。
4.〇〇氏本人への確認に先立ち、発言した側が対象事実と根拠を示してください
当組合としては、公平な事実確認のため、幹部会等で名前を挙げられた〇〇氏本人に対しても、必要な事項を確認すべきと考えています。
そのためには、まず、渡辺氏が具体的に何を主張し、どの行為を、いつの出来事として、どの資料に基づいて説明したのかを特定する必要があります。
対象事実が明らかにされないまま、〇〇氏に対して、何について説明や反論を求められているのか分からない形で確認を進めることは適切ではありません。まず、幹部に説明を行った渡辺氏自身が、その内容と根拠を回答してください。その上で、取締役会及び監査等委員会として、どこまでを会社の認識として採用しているのかを明らかにしてください。
当組合は、渡辺氏の発言だけをもって、〇〇氏の犯罪関与を認定する立場にはありません。発言者の説明、会社の確認結果及び〇〇氏本人への確認を区別し、それぞれの内容を照合する必要があると考えています。
なお、〇〇氏本人への確認が必要であることは、現在の職場環境への対応を先送りする理由にはなりません。幹部本人から寄せられた心身の健康と就業環境に関する申入れについては、これと並行して対応してください。
5.職場環境の改善と、相談者・協力者への不利益取扱いの防止を求めます
本件に対する会社の対応が、通報者の特定や排除へ向かうのであれば、本人が抱いている「自分も不利益を受けるのではないか」という不安を、さらに強めることになります。確認すべき対象は、誰が組合へ相談したかではなく、渡辺氏が何を発言し、それが職場にどのような影響を与えたかです。
当組合は、次の措置を求めます。
- 監査等委員会を中心に、必要に応じて利害関係のない外部専門家を加え、渡辺氏の指揮・影響から独立した確認体制を設けてください。
- 元幹部等への対応を幹部へ説明する際は、会社業務として必要な範囲、根拠及び目的を明確にし、退職後の報復や個人攻撃を誇示すると受け止められる言動を生じさせないよう、発言と会議運営を見直してください。
- 不安や健康上の問題を訴える者について、本人の意向を尊重した相談経路、必要な就業上の配慮及び産業保健上の支援を確保してください。診療情報等の取扱いは本人の同意と必要性を踏まえ、必要最小限としてください。
- 当組合への相談や事実確認への協力を理由とする不利益取扱いを行わず、相談の撤回を迫ること、威圧的な呼出し、報復的な人事・業務上の扱い等を防止してください。相談者の意向を確認しないまま、渡辺氏との直接対面を解決の前提とすることも避けてください。
- 確認の結果、幹部に伝えた内容に誤りや根拠を欠く断定があった場合は、必要な範囲で訂正してください。事実に基づく説明であった場合でも、その伝え方、共有範囲及び職場への影響について検証し、再発防止策を示してください。
6.記録の保全と、取締役会・監査等委員会としての回答を求めます
該当する幹部会等の議事録、会議資料、会社が保有する録音・録画、関連するメール・チャット、渡辺氏が説明の根拠とした資料、社内報告及び開示判断の記録について、削除、上書き又は変更によって確認できなくなることのないよう保全してください。
本申入れの受領後3営業日以内を目安に、受領の確認、取締役会・監査等委員会への共有状況及び対応窓口をご連絡ください。また、受領後7日以内に、各項目に対応した書面又は電子メールによる回答をお願いします。
調査に時間を要する事項については、同期間内に、調査主体、確認対象、資料保全の状況、当面の職場環境改善措置及び回答予定日をお知らせください。個人情報や守秘義務に関わる部分については適切に処理して差し支えありませんが、それを理由に、会社としての確認の有無、判断及び対応方針まで回答しない扱いとはしないでください。
回答に当たっては、渡辺氏本人の説明、監査等委員会が確認した事実、取締役会としての判断を区別して示してください。
本件は、過去の刑事事件の結論だけを待てばよい問題ではありません。貴社の幹部が、経営者の発言を聞いて自らの退職後まで不利益を恐れ、心身の健康と職場環境について改善を求めているという、現在の問題です。
その発言が会社に関わる重大な事実の説明であるなら、調査・監督・報告・開示の手続に沿った対応を示してください。根拠を欠く説明又は業務上必要な範囲を超える言動であるなら、訂正・是正と職場環境の改善を行ってください。
当組合が求めるのは、幹部の不安を押さえ込むことではなく、不安を生んだ発言と会社の対応を検証することです。まず渡辺氏の発言内容と根拠を明らかにした上で、取締役会及び監査等委員会として正式に回答するよう求めます。
ラストワンマイル労働組合
