【ラストワンマイル労働組合】書類送検・架空売上・労災隠し問題を、渡辺誠氏はいつ説明するのですか

目次

他社には「開示しろ」、自社は沈黙し逃げ続ける。

他社については「上場廃止にしてやる」「開示も報告もさせる」と語る。その一方で、自社の経営者に関する書類送検、上場申請期の架空売上の指摘、国税査察、役員へのハラスメント申告と労災対応については、会社として何を調べ、どう判断したのかが見えてきません。渡辺誠氏の開示基準は、会社の外へ向けると鋭くなり、自分の会社へ向けると消えてしまうのでしょうか。

ラストワンマイル労働組合が問題にしているのは、不都合な話を全て並べれば自動的に開示義務が生じるという話ではなく、会社の数字、資金、人員、経営判断に直接関係する情報が、これだけ具体的に示されていることです。それでも、本件の疑義について、調査の範囲、確認した事実、会社への影響、開示の判断を説明する公表資料を、当組合は確認できていません。

ここまで重なってなお、何を確かめたのかすら分からない。この状態は、上場会社としてあまりにも深刻です。会社が問題を把握して判断した結果なのか、それとも、判断に必要な情報が経営陣の手前で止められているのか。今回は「開示」という一本の軸から、渡辺氏、取締役会、監査等委員会の仕事を問い直します。

他社への「開示も報告もさせる」。その言葉を、自社にも向けていただきます

「オカミのユニオン」の国税ユニオンは、10月19日付の「熊本国税局・岡博史氏、検察とラストワンマイル渡辺誠氏への逆襲か!『上場廃止にしてやる』が自社に直撃」で、渡辺氏が幹部らへ語っていたとされる、他社への働きかけを取り上げています。

同記事には、関係者側の説明として、他社のエンジェル税制関係者が3名だったのに対し、ラストワンマイル側ではその2倍から3倍の人数が関与・利用していたという情報と、上場責任者だった齊藤悟志氏が着手金を受けて業務を行っていたという情報が記載されています。そこで突き付けられているのは、他社へ厳しい説明を求める渡辺氏が、自社では何を確認したのかという問いです。

当組合がこの視点から重視するのは、人数の競争ではなく、会社との接点です。経営者が指示し、上場実務を担った専門家が説明し、役員や従業員へ提案が広がり、その過程に報酬や会社の信用が関わっていたなら、どこまでが個人の取引で、どこから会社の問題なのかを調べる仕事が生じます。

渡辺氏が他社へ開示を求めるほどの事情だと考えていたのであれば、まず自社の取締役会と監査等委員会へ、同じ種類の情報を上げたのでしょうか。自分の話を聞かせたい幹部には詳しく説明し、会社として判断すべき監督機関と株主には説明しない。その使い分けがあるなら、情報の重要性ではなく、誰に何を聞かせたいかで運用が決まっていることになります。

他社を上場廃止にすると豪語するより、自社の開示判断を一件でも説明してください。上場企業の経営者に必要なのは、他人の退場を予告する能力ではなく、自分の会社が市場の信頼を保って存続するための仕事です。

最優先で問うべきは、上場申請期の架空売上と、株主が読んだ数字の正確性です

開示との関係が特に直接的なのは、上場申請期の架空売上に関する指摘です。当組合は、当時取締役だった工藤健二氏が、渡辺氏及び中野爵喜氏と共謀し、渡辺氏と中野氏が支配する別会社から実態のない売上を付け、コールセンター売上として計上していたとの情報を公表しています。

これは、会社の外で役員が何を話したかというだけの問題ではありません。自社の売上として記帳し、その数字を上場時の説明に使っていたかという問題です。対象取引が実在したか、役務を本当に提供したか、どの期間にいくら計上したか、どの提出書類へ反映したかを確認すれば、株主へ示した財務情報の検証に直結します。

会社には、契約と請求書だけでなく、当時の業務記録、取引先側の記録、入出金、計上の指示と承認を照合するよう求めます。実態のない売上が確認された場合、過去の売上・利益・売上債権への影響、上場時の有価証券届出書やその後の有価証券報告書の訂正の要否を検討する必要があります。その結論を出すための調査を、誰が行っているのでしょうか。

ここで見逃せないのは、会社が既に、財務報告の不備を自ら公表した経験を持っていることです。2024年11月29日付「財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ」では、経費の計上漏れ、税効果会計の処理、関連当事者取引に関する注記等の修正と、財務経理部門のチェック体制の不十分さを公表しました。当時の必要な修正は財務諸表へ反映したと説明し、情報収集や確認体制の強化も掲げています。

その過去の改善方針が、今回の新たな取引の指摘に対してどう機能しているかを確認してください。関連当事者の把握を強化すると述べた会社で、経営者が支配するとされる別会社との取引を、今、誰が調べているのか。過去に公表した不備と今回の指摘は、対象期間と取引を分けて照合すべきであり、改善を約束したという言葉だけで、新しい疑義への回答まで済ませることはできません。

過去の成長を示す数字は会社の成果として使い、その数字を作った取引への疑問は個人の問題として扱う。その切替えは通りません。売上を会社のものとして計上したのであれば、その売上の説明責任も会社のものです。

書類送検と不起訴の経過を含め、会社の信用を使った資金募集を説明してください

渡辺誠氏、真子裕史氏、株式会社LGアセットが、無登録で他人の資産を運用したとされる金融商品取引法違反被疑事件で書類送検され、その後、2026年6月12日付で嫌疑不十分による不起訴処分となった経緯は、検察ユニオンの公開記事に記録されています。会社が説明する際にも、送検だけでなく、その後の処分まで含む経過を示す必要があります。

そのうえで当組合が会社へ求めているのは、刑事処分の説明とは別に、従業員や取引先への勧誘、上場会社の信用、渡辺氏の私人口座、秘書機能、真子氏らの実務が、どのように関わっていたかという確認です。会社で築かれた関係を通じて資金が集められたなら、会社との接点を調べずに「個人の件」と結論付けることはできません。

会社の役職を持つ人物が従業員へ勧めた取引について、会社は勧誘を把握していたのか、参加を断る自由が守られていたのか、会社の業務として協力を求められた人がいたのか。会社の費用や情報が使われた場合は、その目的と承認も確認対象です。こうした問いは、従業員の保護と、経営者の利益相反を管理する仕事に関わります。

株主が知りたいのも、経営者の刑事処分だけではありません。自社の信用や人員が私的な資金募集に使われることを、会社がどのように把握し、管理していたかです。損失補填や紛争、取引先との関係への影響があるのかを調べ、投資判断に重要な影響がある事項について、必要な開示を行うよう求めます。

不起訴までの経過を示したうえで、「会社としては、この範囲を調べ、こう判断し、こう是正した」と説明する道があります。ところが、その会社としての仕事が見えない。刑事手続が終わったことを、会社が何をしていたかという質問まで終わらせる理由にしないでください。

国税査察と馬見塚メモ。会社が何を知っていたかは、自社の記録から確かめられます

当組合は9月17日の記事で、渡辺氏の書類送検だけでなく、2024年の国税査察、上場審査時の説明、不正会計に関する情報を、会社の統治という視点でまとめました。国税が訪問したという出来事だけでなく、自社や関係先のどの取引と資料が対象になり、経営陣が何を把握したかを問うています。

今回の国税ユニオンの記事は、渡辺氏が、ラストワンマイルの複数の役員に関する情報や、査察の対面調査を求められていた事情まで把握していたという説明を取り上げています。会社が確認すべきなのは、その情報を知った時点と、その後に行った調査・報告です。他人の刑事事件を語るために知っていたのか、自社のリスクを管理するために使ったのかが問われます。

馬見塚メモの認定や保管について当局側へ確認を求めることと、会社が自社の取引を調べることは、並行して進められます。会社には契約、会計、業務、役員への報告の記録があります。メモに自社の取引が記載されているなら、何が一致し、何が違い、その違いを誰に説明したかを整理してください。

「国税が調べています」「検察の判断を待っています」という説明だけで、自社の記録を確認する仕事まで外へ出さないでください。当局への対応費用、追加の負担、事業や監査への影響を会社として把握するのは、会社の仕事です。税務上の処分の有無だけでなく、経営上何を管理すべきかを判断する必要があります。

他社の役員については起訴状の細部まで語れるのに、自社の資料を誰が監査したかになると説明が曖昧になる。そうであれば、足りないのは情報収集力ではなく、集めた情報を会社のために使う姿勢です。他人を追い込むための資料研究より、自社の株主に答えるための資料研究を優先してください。

労災隠し問題は、経営に不都合な情報を調べ、報告できる会社なのかという問題です

当組合が「労災隠し」として追及している問題には、役員や人事担当者へのハラスメント申告を、誰が調べ、誰が会社の対応を決めているのかという論点があります。伊藤美和氏の「atashinoコカン事件」と、飯島有騎氏らの対応をめぐる申告に対し、相談窓口の独立性と回答権限が繰り返し問題になっています。

10月13日の声明では、伊藤氏が相談窓口の人選に関与し、もう一人の申告対象者である飯島氏の指揮下にある担当者が対応する構造を取り上げました。問題を訴えられた側が、調べる相手と情報の経路を実質的に決めているのであれば、単なる窓口の変更では独立した調査になりません。

直近の会社対応では、業務との関係を最終的に判断したわけではないと説明する一方、本人には私傷病休職として無給と限度期間を適用しています。本人が、その判断の経緯を尋ねると、窓口担当者は回答する立場にないとし、回答できる責任者が示されていません。会社の決定を伝える人はいても、決定の根拠を説明する人が出てこないという問題です。

さらに10月19日の記事では、松永光市社長名の通知に、期間内に復職できなければ自然退職となる条件が記載されていることを公表しました。働き続けたいという本人の意思に対し、会社が選んだ取扱いには、雇用と生活を左右する具体的な効果があります。その判断をした者と、監督した者を確認する必要があります。

開示の観点から問題にしているのは、被害を訴える従業員の病名や私生活を株主へ公開することではありません。役員に関する申告を独立して扱えるか、健康を害したという訴えを調査せず人事処理だけ先行させていないか、紛争や損害賠償、採用・定着、業務継続への影響を把握できるかという、会社の運営です。

仮に相談情報が役員の判断で遮られ、監査等委員会へ原文が届かず、会社の負担やリスクを過小に評価していたのであれば、その問題は一人の労災申請の範囲を超えます。経営者が関わる不都合な事実を、会社が正確に集められるのかという、開示情報を作る前提そのものが問われます。

従業員には無給と退職条件を通知できるほど判断が速いのに、その判断を説明する責任者はいつまでも見つからない。株主は、この仕組みのどこを見て、会社のリスクが適切に管理されていると信じればよいのでしょうか。人事の通知だけは届き、経営の説明だけは届かない会社にしないでください。

会社は不都合な事実を公表できます。顧客情報流出では、実際に説明していました

ラストワンマイルには、問題の経緯と対応を公表した実例があります。2026年6月22日付「お客様情報の流出に関するお知らせとお詫び」では、Googleフォームの設定不備により、590名の顧客情報が他の回答者から閲覧可能になっていたことを公表しました。

会社は、発覚した経緯、設定を変更した対応、対象期間、情報の範囲を示し、その時点で不正利用の報告等はないと説明しています。そのうえで、状況の変化が確認された場合は速やかに知らせるという方針を示しました。確認できた事実と、その時点の被害状況、今後の対応を分けて説明することが、実際にできているのです。

そこで問います。経営者の資金募集、会社の売上の実在性、役員に対する複数の被害申告については、何を確認済みとし、何を調査中とし、いつ結果を示すのでしょうか。最終的な損害額が確定するまで、何一つ説明できないという話にはなりません。情報流出の公表と同様に、確認した範囲と現在の対応を示す方法があります。

顧客情報の問題を公表したことと、本件の各疑義の開示要否は、それぞれの内容に即して判断するものです。その判断を可能にする調査と説明が、経営者に関する案件でも同じように行われているかを問うています。会社は、説明する能力があることを既に自ら示しています。

担当者の設定不備なら原因まで説明できる。では、会長や取締役に関する疑義では、なぜ調査主体さえ見えてこないのでしょうか。公表する内容を決める基準が、事業への影響ではなく、名前が出る人の社内での強さになっていないかを、監査等委員会に確認していただきます。

会長室から取締役会へ。その情報は、どの矢印で止まったのですか

会社の2025年11月27日付コーポレート・ガバナンス報告書には、情報開示の経路が示されています。各部門や主要子会社からの起案が会長室へ入り、取締役会へ上程され、承認後に経営企画室へ開示を依頼する構造です。会長室は、単なる来客対応の部署ではなく、情報を会社の判断へ載せる経路に置かれています。

今回、その会長自身の行動が問われています。さらに、会長室を管掌すると名乗る伊藤氏の言動と人事対応も申告の対象です。情報を上へ運ぶ役割の人物自身が調査対象となった場合に、誰が本人の影響を受けずに、原資料を取締役会と監査等委員会へ届けるのでしょうか。

会社の公式役員紹介に掲載されている監査等委員の田中裕也氏、尾﨑充氏、石上麟太郎氏にも、具体的な確認を求めます。渡辺氏や伊藤氏の説明を聞いたというだけでなく、当事者の申告と会社の記録を自ら照合したのか。何を調査対象とし、何を開示の判断へ上げたのかを示してください。

社内での報告、監査法人への報告、東証への説明、市場への公表は、それぞれ相手と目的が異なります。会社が東証や監査法人へ非公表で説明したのであれば、その事実と検討の経過を確認する必要があります。一方、株主へ公表すべき重要情報については、その説明先を限定しただけで市場への開示が完了するわけではありません。

当組合は、監査独立性、上場審査、情報管理、開示統制について、既に会社へ調査と回答を求めています。今回も、会長室に情報を渡したので担当者の仕事は終わり、会長室では個人の問題として処理し、取締役会には何も上がらないという空白がないかを確認していただきます。

公表資料に矢印を描くだけなら、情報はきれいに流れます。問題は、会長に不都合な情報も、その矢印を通過できるかです。良い業績は通し、役員への申告は途中で消すのであれば、情報開示の経路図ではなく、都合のよい情報を選別する図になってしまいます。

「影響はない」と言う前に、影響を調べた記録を示してください

JPXの適時開示制度の説明は、投資判断に重要な影響を与える会社の業務、運営、業績等の情報を対象としています。重大な損害、訴訟、行政処分、内部統制報告書に記載する重要な不備に加え、会社の運営・業務・財産等に関する重要事実も確認対象になります。会社が検討するべきなのは、事件名の一覧だけではなく、その事実が会社へどう影響するかです。

本件では、財務数値への影響、会社資金や人員の利用、役員の利益相反、紛争と費用、通報制度の独立性を確認する必要があります。各事項を別々に見て小さく扱うだけでは、同じ人物や同じ情報経路によって複数の問題が見えなくなっている構造を捉えられません。個別案件の重要性と、共通する管理上の問題の双方を判断してください。

金額がまだ分からないのであれば、何が分からず、どの資料を確認しているかを示せます。会社との関係が薄いと判断したのであれば、何を調べてそう判断したかを記録できます。確認をしていないことと、確認の結果として影響がないことを、同じ結論にしてはいけません。

取引所規則に基づく個別の開示要否の判断に加え、JPXの「上場会社における不祥事対応のプリンシプル」は、上場会社に期待される行動として、次の原則を示しています。

不祥事に関する情報開示は、その必要に即し、把握の段階から再発防止策実施の段階に至るまで迅速かつ的確に行う。

重要な疑義を把握した会社が示すべきなのは、結論が出るまでの沈黙ではなく、事実確認の進め方です。確認済みの事項、調査対象、独立した担当者、現時点で判明した影響、今後の説明予定を整理し、必要な情報を公表してください。後から分かったことは、その時点で補足する。その積み重ねが、株主の判断材料になります。

上場会社の開示は、会長の無実を証明できる発表だけを選ぶ広報活動ではありません。会社の価値を判断するために必要な情報を届ける仕事です。自分たちに有利な結論が出るまで何も知らせないのであれば、株主は調査の完了を待たされているのか、発表に都合のよい結論を待たされているのか、分からなくなります。

渡辺誠氏・松永光市氏・取締役会・監査等委員会への公開質問

ラストワンマイル労働組合は、経営者に関する重要情報の把握から、市場へ示す判断までの経路を明らかにするため、次の事項への回答を求めます。個々の事件の当事者の説明と、会社として独立して確認した事実を分け、判断者と検討内容が分かる回答を示してください。

  1. 書類送検とその後の不起訴、上場申請期の架空売上、国税査察、ハラスメント申告と労災対応について、取締役会と監査等委員会は、各事項をいつ、どの資料で把握しましたか。最初の把握から調査・開示判断までの経過を示してください。
  2. 架空売上が指摘された取引について、対象会社、期間、金額、役務の実在性、指示・承認、提出書類への反映を確認していますか。過去の財務情報と開示書類への影響、訂正の要否を、誰が判断しますか。
  3. 渡辺氏らの資金募集・運用に関する件では、従業員・取引先への勧誘、会社の信用、人員、秘書機能、費用の使用を調べましたか。不起訴までの経過を踏まえ、会社としての利益相反管理と被害防止をどう評価しましたか。
  4. 国税査察と馬見塚メモに関する情報を、自社の契約・会計資料と照合しましたか。役員らへの指南、専門家への報酬、会社との取引関係について、事業・財務・監査への影響をどの範囲で確認していますか。
  5. 伊藤氏・飯島氏らへの申告と労災対応について、申告対象者から独立した調査を行っていますか。私傷病休職と自然退職条件を決めた者、判断根拠、紛争・費用・就業継続への影響を、監査等委員会は把握していますか。
  6. 会長室が関わる情報開示の経路において、渡辺氏や伊藤氏自身に関する疑義は、どの経路で独立役員へ届きますか。原資料と報告の要約に相違がないか、当事者が調査範囲や公表の可否を実質的に決めていないかを確認してください。
  7. 各事項について、監査法人と東証へ、いつ、何を報告・相談しましたか。開示しないと判断した事項は、対象となる規則、判断に用いた事実、重要性の評価と承認者を示してください。既に市場へ説明済みであれば、公表日と該当資料を特定してください。
  8. 会社が2024年に公表した内部統制の改善方針について、今回の情報の収集・調査・報告にどう反映されていますか。現時点の確認状況、追加調査の予定、必要な開示の時期を説明してください。

疑義の隠蔽ではなく、調査と開示によって会社と雇用を守ってください

当組合が求めるのは、会社を傷つけるための発表ではなく、傷がどこにあり、どう処置するかを示すことです。問題の存在を否定し続ける間に、取引先、株主、従業員の不安が積み上がれば、後から会社が負担する費用と説明は大きくなります。会社の信用を守ることと、経営者の体面を守ることを取り違えないでください。

  1. 疑義を指摘された役員から独立した調査体制を設け、財務・法務・労務の専門性を確保してください。資料の保全と関係者の個別聴取を進め、必要な場合は独立性のある第三者委員会を設置してください。
  2. 各事項の会社への影響と、共通する内部管理の問題を評価し、必要な適時開示・法定開示の訂正等を行ってください。結論が出ていない重要事項についても、把握内容、調査体制、今後の予定を、その必要性に即して説明してください。
  3. 被害を訴えた従業員への対応を、役員への批判を止めるための人事処理にしないでください。相談・調査協力による不利益を防ぎ、就業上の配慮、申請への協力、必要な不利益の回復を進めてください。
  4. 経営者に関する情報が会長室や人事の段階で止まらない経路を整え、監査等委員会が原資料を確認できる状態を確保してください。調査と開示が実行されているかまで、独立役員が継続して点検してください。

当時の取引、勧誘、会計処理、相談対応に関わった方は、自分が直接経験したことと、受けた指示、報告先、回答を整理してください。役員の説明を聞いたという事実と、自分で原資料を確認したことを分けることが重要です。会社の説明に合わせて過去の記録を書き換えるのではなく、当時の内容を確かめられる状態で残してください。

架空売上や開示書類に関する具体的な情報は、証券取引等監視委員会の情報提供窓口にも提供できます。会社名と人物名だけでなく、どの取引が、どの書類の数字や説明へ反映され、原資料がどこにあるかを示すことで、検証すべき事項が明確になります。

株主が会社へ説明を求める際にも、「問題はないのですか」という抽象的な質問から一歩進めます。何をいつ把握し、誰が独立して調べ、どの基準で開示を判断したのかを尋ねてください。開示不要とする結論にも、その結論に至る仕事が必要です。会社の説明を、経営者への信頼だけで終わらせないことが重要です。

「開示も報告もさせる」。では、まずラストワンマイルからお願いします

上場申請期の売上が問われ、経営者の資金募集が問われ、国税査察と役員の関与が問われ、従業員の申告を扱う仕組みまで問われています。それなのに、これらを会社としてどう調べ、何を株主へ説明するかが見えてこない。もはや、個別の質問へ返事をするかどうかだけの問題ではありません。会社が不都合な事実を把握し、判断し、外へ示す能力そのものへの疑問です。

渡辺誠氏には、他社へ開示を迫るときの熱意を、自社の説明へ向けていただきたいと思います。松永光市氏と取締役会には、会社名で従業員へ判断を通知する以上、その会社の判断を説明していただきます。監査等委員会には、会長の説明を守るのではなく、会社の事実を確かめていただきます。

ラストワンマイル労働組合の目的は、上場会社としての健全で持続可能な存続と、労働者の雇用、生活、健康、尊厳と福祉を守ることです。問題を訴えた人が黙り、株主が何も知らず、経営者だけが事情を把握する会社では、その目的を達成できません。会社を守るために必要なのは、質問する人を減らすことではなく、質問へ答えられる経営にすることです。

「開示も報告もさせる」。その言葉を、今度は自社の仕事にしてください。他社の上場廃止を予告する発言より、ラストワンマイル自身の「調査結果と今後の対応に関するお知らせ」を待っています。

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