【ラストワンマイル労働組合】退職勧奨、懲戒運用、反復的面談、ハラスメント申告及び上場会社としてのガバナンス上の重大な疑義を提出しました

当社の持続可能な成長と健全な労働環境の擁立に、日頃より熱心に問題提起していただいている組合員の皆様に、「退職勧奨、懲戒運用、反復的面談、ハラスメント申告及び上場会社としてのガバナンス上の重大な疑義」を提出したことをお知らせいたします。

これまでの数多くの質問にも、一度も回答をしないという姿勢を、引き続き、貫き続け、すでに半年が経過しているラストワンマイル経営陣ですが、組合員の悲痛の声が加速度的に増加しているため、当組合としてはこれまで以上に精力的に活動を続けてまいります。

目次

退職勧奨、懲戒運用、反復的面談、ハラスメント申告及び上場会社としてのガバナンス上の重大な疑義

2026年10月5日

株式会社ラストワンマイル
取締役会 御中
監査等委員会 御中
社外取締役 各位
内部監査部門・コンプライアンス部門 御中

ラストワンマイル労働組合
???@????????

上申書
― 退職勧奨、懲戒運用、反復的面談、ハラスメント申告及び上場会社としてのガバナンス上の重大な疑義について ―

当労働組合は、貴社に在職する組合員である?氏(以下「当該組合員」といいます。)に対して行われてきた一連の懲戒、事情聴取、賞罰委員会、退職勧奨、ハラスメント行為その他の対応について、これを単なる一従業員の人事問題として処理することは相当でないと判断し、取締役会、監査機関、社外取締役、内部監査部門及びコンプライアンス部門に対し、正式に上申します。

当労働組合は、本人から相談を受け、本人の報告及び本書に記載する経過を確認した上で、組合独自の立場から上申及び要求を行います。本人名義の申請及び請求は、本人から別途行われます。

本件の本質は、「退職勧奨に応じるか否か」という一点にはありません。

問題は、会社が、事前連絡済みの欠席、健康上の事情、私生活領域に属する事項、懲戒手続、複数回の事情聴取及び退職勧奨を、どのような判断構造のもとで相互に接続させてきたのか、そして、その過程において労働者の人格、健康、自由意思及び職場における尊厳が適切に保障されていたのかという点にあります。

本件では、当労働組合の発足及び記事発信を受けて、代表取締役会長兼CEO・渡辺誠氏が陣頭指揮を執った組織ぐるみの組合員炙り出しと陰湿な犯人探し、殺害予告等を伴う同氏の威圧、取締役執行役員・伊藤美和氏による直接的なセクシュアルハラスメント及びパワーハラスメント、人事総務部長・飯島有騎氏による追い討ちの脅迫的言動が重なっています。当労働組合は、これらを、組合活動を抑え、当該組合員を退職へ追い込む方向で連続した会社ぐるみの対応として、厳重に抗議します。

さらに、本件では、退職勧奨を直接行った取締役自身に関するハラスメント申告も含まれており、もはや当該取締役本人又はその指揮命令系統の内部だけで処理することは、手続的公正の観点から適切ではありません。

当該組合員は既に適応障害の診断を受け、休養と継続的な通院治療を要する旨の診断書を取得しています。また、第3項で述べるとおり、勃起障害(ED)についても医師の診断の下で服薬治療を受けています。今後の連絡は、当労働組合宛てであるか当該組合員宛てであるかを問わず、第4項で指定する両メールアドレスに必ず同時送信してください。会社関係者との対面、オンライン面談及び通話による接触ではなく、電子メールによる連絡を求めます。

1 当該組合員に退職意思は存在しません

まず、最も基礎的な事実を確認します。

当該組合員は、会社に対して退職したいと申し出たことは一度もありません。

当該組合員は、2026年8月28日に伊藤氏から合意退職を打診された後、同月31日、社内コミュニケーションツールを通じて、退職せず会社に残留したい旨を明確に表明しています。

会社自身も、8月28日付「合意退職の申入書」において、本件は解雇ではなく、あくまで自由意思に基づく合意退職の提案であると明記しています。

そうである以上、法的にも事実上も、現在の状態は極めて単純です。

会社は解雇を通告していない。

当該組合員は退職を拒否している。

したがって、本件退職勧奨については既に回答が完結しています。

当該組合員は退職しません。

当該組合員は、合意退職に関する合意書に署名していません。現在も在職しており、これまで精神症状と闘いながら出社してきましたが、現在は第4項の診断書に示された休養と治療を必要としています。8月31日の懲戒関係書面の取り交わしを退職合意に読み替えたり、貴社が一方的に記載した9月30日を合意済みの退職日として扱ったりすることは認めません。退職処理、社会保険の資格喪失又は退職を前提とした社宅退去の処理を行わないでください。

今後も雇用を継続し、必要な休養と治療を受けた上で、可能であれば定年まで勤め上げ、その後についても定年延長、再雇用その他の制度を含め、会社と長期的なキャリアビジョンを共有したいと考えています。

会社が「本人の自由意思」を尊重すると明記した以上、その自由意思が明確に表明された後は、それを実質的に変更させるための継続的、反復的又は間接的圧力を加えることがあってはなりません。

2 形式上別個の手続を、実質上連続した一つの人事作用として検証すべきです

一連の人事対応を検証する必要性

本件では、2026年6月以降、事情聴取、懲戒処分、再度の事情聴取、賞罰委員会、再度の懲戒、合意退職の打診、退職拒否後の再度の事情聴取という対応が連続しています。

会社側がそれぞれを形式上独立した手続きであると主張したとしても、それだけでは十分ではありません。

労働法上、問題となるのは名称や書面の形式ではなく、その実質です。

同一の労働者に対して、短期間に、懲戒、面談、事情聴取、賞罰委員会、退職勧奨が連続的に実施されている以上、取締役会及び監査機関には、それぞれを分断して評価するのではなく、「一連の人事作用として、全体として何を目的としていたのか」を検証する責任があります。

特に、懲戒処分の告知と退職勧奨が近接して行われた場合、その双方に法形式上の区別が存在していたとしても、労働者の心理状態から見れば、懲戒を背景として退職判断を促されたと受け止める可能性があります。

したがって、会社には、懲戒判断、賞罰委員会判断、退職勧奨判断がそれぞれ誰によって、どの時点で、いかなる証拠に基づき、どのような決裁を経て行われたのかを明らかにしていただく必要があります。

組合員探索の経過と、カナリアトラップの数値比較

この一連の対応を検証するに当たっては、その出発点である組合発足と記事公開、その後の組合員・情報提供者の探索を切り離すことはできません。貴社は、職場の問題を改善するのではなく、問題を組合に伝えた者を「犯人」として探し出す方向へ対応を進め、その対象として当該組合員を狙い撃ちしました。

2026年6月11日、貴社が配信した通知には、全体向けの文面と当該組合員向けの文面との間に、意図的な出し分けがありました。当労働組合は、この出し分けが組合員・情報源を特定するためのカナリアトラップであったことを、幹部への確認によって把握しています。単なる誤植又は偶然の表記揺れを問題にしているのではありません。

当労働組合が保有する2種類の通知の本文を比較したところ、全角・半角、空白及び改行の差を除いても、連続した変更部分は合計24か所ありました。全体向け文面を基準にした内訳は、置換14か所、削除5か所、挿入5か所です。また、変更の性質は、句読点・括弧等の記号のみの変更12か所、語句を含む変更12か所に分かれ、文字列の一致指標は98.54%でした。ほぼ同一の通知の中に、識別に利用できる複数の差異が分散して設けられています。

比較は、ヘッダー、宛名・挨拶、連絡先行及び署名を除く本文を対象に、Unicode NFKC正規化と空白・改行の除去を行い、連続した差分区間を数えたものです。一致指標は、対応する共通文字列の総文字数の2倍を両本文の合計文字数で除して算出しています。24か所とは変更区間の数であり、対象者数ではありません。探索目的の確認と、この数値比較とは、それぞれ別の根拠に基づくものです。

情報提供者と組合員の個人情報を保護するため、原メールの送受信アドレス、受信者表示、個々の差分文字列及び原本画像は本書に記載又は添付しません。貴社には、文面の出し分けを発案・指示・承認した者、対象者の選定基準、配信後の照合方法、照合結果の報告先、面談・懲戒・退職勧奨への利用の有無及び内容を、記録に基づいて回答するよう求めます。情報提供者の特定を回答の条件にしたり、本書を契機として二次的な犯人探しを行ったりすることは認めません。

組合員探索と不利益取扱いの法的問題

正当な組合活動を尊重すると表明しながら、その担い手を探し出して不利益を与えることは、貴社自身の説明と正面から矛盾します。当労働組合は、この組合員探索と、それに結び付いた当該組合員への不利益取扱いを、労働組合法第7条第1号及び第3号に違反する不当労働行為であると考え、探索の停止、不当な取扱いの是正及び再発防止を要求します。

労働組合法第7条第3号が禁じる支配介入は、現実の解雇や減給だけを対象とするものではなく、労働組合の結成・運営を妨げる行為にも及びます。当労働組合が問題にしているのは、通知の文面を変えたという技術的操作ではなく、正当な組合活動を行う者を特定し、その活動を萎縮させ、人事上の圧力に結び付けた目的と運用です。一般的な情報管理又は漏えい対策という名称で、本件の組合員探索と不利益取扱いを正当化することはできません。

日付別の経過

(1)2026年6月19日11時30分、飯島氏との第1回面談が行われました。過去の遅刻・欠席について、当該組合員は事前に連絡していた事実を説明しましたが、不当な遅刻・欠席であると一方的に判断されました。

(2)6月23日14時30分、伊藤氏との面談が行われ、懲戒処分を決めた旨が告げられました。6月30日には、懲戒処分に関する書面が取り交わされました。この6月23日の伊藤氏との面談における性的な視線及び二人きりのゴルフへの誘いについては、第3項で具体的に述べます。

(3)7月28日18時30分、飯島氏との第2回面談が行われ、前の懲戒処分以降に発生した、事前連絡済みの当日欠席について、再び尋問を受けました。

(4)8月12日10時30分、賞罰委員会が開催されました。参加者は、代表取締役社長兼COOである松永光市氏、取締役執行役員である伊藤氏、柳田拓也氏、久木宮然氏及び内部監査室の関係者です。

(5)8月18日は伊藤氏との面談が予定されていましたが、当該組合員の発熱により中止となりました。本人は事前に欠席の連絡をしています。この発熱による欠席が、後に9月8日の面談で改めて追及の対象とされました。

(6)8月28日11時、伊藤氏は、当日欠席及び社宅のトラブルに関する賞罰委員会の決定事項と処分内容を伝え、その理由を挙げて「お互いのために合意退職しないか」と打診しました。同日付の合意退職の申入書には、9月30日を退職希望日、9月4日12時を回答期限とする記載があります。

(7)8月31日、8月28日の決定に基づく懲戒処分書面が取り交わされました。同日、当該組合員は、社内コミュニケーションツールを通じて「退職せず、会社に残留(存続)したい」という明確な意思表示を送信しました。伊藤氏から、その意思表示に対する返信が届いたのは9月4日です。

(8)9月8日18時30分、飯島氏との第3回面談が行われました。飯島氏は、8月28日の退職打診について、当該組合員から伝えられた後に知ったと説明した上で、8月18日の発熱による事前連絡済みの欠席について、改めて尋問しました。

(9)9月15日、当該組合員は、伊藤氏の性的な視線に耐えきれなくなり、会社で同氏とすれ違った際に、股間を凝視するのをやめるよう明確に求めました。

(10)9月18日10時15分、飯島氏との第4回面談が行われ、社宅に関連する水道料金の未納分について追及を受けました。

(11)その後、大型連休を挟み、営業日でみれば間もない9月30日(水)、当該組合員の意思を無視した一方的な異動命令と担当役員の変更があり、柳田氏との突然の面談が行われました。さらに同日、飯島氏との面談で水道料金の件を再び威圧的に追及されました。異動及び各面談の具体的内容は、第3項及び第6項で述べます。

(12)10月2日付の診断書には、適応障害により通院加療中であり、症状改善のため約1か月間程度の休養及び1~2週間に1度程度の定期的な通院治療を要する旨が記載されています。同日付のED治療に係る領収証及び処方患者向け説明書も確認しています。

一連の対応として検証すべき事項

ここまでに日付を特定できる飯島氏との面談だけで5回、伊藤氏との実施済みの面談は2回、これに賞罰委員会と9月30日の柳田氏との面談が加わっています。同じ出来事を扱ったか否かだけではなく、異なる事項を次々に取り上げながら、組合員探索、懲戒、退職への圧力及び性的言動への拒否に対する対応が連続した全体像を検証してください。

3 伊藤氏による対応について、独立したハラスメント調査を要求します

当該組合員は、伊藤氏との一連の面談及び接触において、重大な心理的苦痛を受けたと申告しています。

その内容には、パワーハラスメントに該当し得る行為だけでなく、セクシュアルハラスメントとして認識している行為も含まれています。

とりわけ当該組合員は、伊藤氏との面談等の場面において、自身の股間付近を繰り返し又は不必要に視認されているように感じ、その視線の態様について強い性的羞恥、不快感及び嫌悪感を覚えたと申告しています。

事務所移転後から続いた性的な視線と、6月23日の面談

2025年末、当該組合員、伊藤氏及び飯島氏らが勤務する、伊藤氏の率いる渡辺誠会長室等の事務所は、東京本社のあるアウルタワー3階(〒170-0013 東京都豊島区東池袋4丁目21番1号)から、東池袋センタービル3階(〒170-0013 東京都豊島区東池袋4丁目41番24号)へ移転しました。その頃から、伊藤氏は当該組合員の股間を執拗に凝視するようになりました。

当該組合員は当初、一回りほど年上の女性である伊藤氏が、自分をそのような性的な目で見ることはないだろうと考えていました。しかし、あまりに何度も股間を見られるため、明らかに異常であると感じるようになりました。

そのような中、組合員の炙り出しが進む過程で、伊藤氏自身が積極的に本人との面談を行いました。6月23日14時30分からの最初の対面面談において、当該組合員は「ああ、この人は明らかに自分の股間を性的な目で凝視している」と感じました。また、その場で伊藤氏は、自身が熱心に取り組んでいるゴルフに二人きりで行こうと当該組合員を誘いました。

当該組合員は、そのようないやらしい視線を気持ち悪いとしか思えず、二人きりでゴルフに行く意思はさらさらありませんでした。しかし、伊藤氏は退職をちらつかせながら言い寄ってきたため、当該組合員は、拒めば自分の雇用がどうなるのかという不安から、どう対応してよいか分からず、強い恐怖を覚えました。正式な合意退職申入書が交付された8月28日より前から、人事上の立場と私的な誘いとが結び付けられていたことを問題にしています。

職場で反復した行為と、LINEスタンプによる苦痛の再燃

その後も、伊藤氏は会社ですれ違うたび、日に日にあからさまに股間を凝視し、当該組合員にだけ分かるようないやらしい笑みを浮かべました。本人は、面談が終わっても被害から離れられず、出社してすれ違うこと自体によって性的な不快感と恐怖を繰り返し感じる状況に置かれました。

伊藤氏は、数年前から会社で自身のLINEスタンプを作成するよう指示し、従業員にそれを使うよう、いわば勅命を出していました。当該組合員も当然そのスタンプの存在を知っており、中には、伊藤氏が股間を凝視する際に浮かべるものとまさに同じ表情のスタンプがありました。本人はそれを見るたびに、受けてきたハラスメントがフラッシュバックし、精神を圧迫されました。

したがって、対面での行為だけではなく、役員個人の表情を用いたスタンプを職場で作成・使用させた指示、使用を求められる範囲及び本人への心理的影響も、調査対象に含めてください。関連するスタンプ、画像、作成指示及び使用指示の記録を保存した上で、当該組合員に当該スタンプの使用又は反復した閲覧を強いることを直ちにやめてください。

9月15日の明確な拒絶と、9月30日の異動・担当役員変更

伊藤氏のセクシュアルハラスメントと、伊藤氏及び飯島氏のパワーハラスメントが加速する中、2026年9月15日、当該組合員はとうとう耐えきれなくなり、会社で伊藤氏とすれ違った際に、「いい加減にいやらしい目で股間を見るのはやめてください」と明確に伝えました。

これに対して伊藤氏は言葉は何も発さず、あのLINEスタンプと同じいやらしい表情を見せ、不敵に笑いながら通り過ぎました。その後、大型連休を挟み、営業日でみれば間もない9月30日(水)、それまでの経緯や変更の理由について何らの説明もなく、当該組合員の意思を無視した一方的な異動命令が出されました。異動先は柳田氏の管轄とされ、これまで執拗に本人への対応を担ってきた伊藤氏から担当役員が変更され、柳田氏との突然の面談が行われました。柳田氏は「来月からよろしく」と声をかけました。

当労働組合及び当該組合員は、この突然の対応変更を、性的な視線を明確に指摘された伊藤氏が、それまでの対応を維持できなくなり、事実上、自らの行為を認めたかのような対応であると受け止めています。9月15日の拒絶の意思表示から大型連休を挟んで間もなく、長く本人に直接対応してきた伊藤氏が、理由を説明しないまま窓口と担当を変えたという経過は、看過できません。貴社は「担当を変更したから問題は解消した」という処理で、過去の行為の調査と責任の検証を終わらせないでください。

長期間の被害と勃起障害(ED)の治療

こうした長期間のセクシュアルハラスメントによる被害は、性的羞恥や精神的苦痛にとどまっていません。当該組合員は、勃起障害(ED)のため医療機関を受診し、医師の診断の下で処方薬による服薬治療を受けています。当労働組合は、伊藤氏による長期間にわたる股間の凝視が、この勃起障害を生じさせたことも、本件の具体的な健康被害として主張します。

2026年10月2日付の受診に係る領収証及び医師からの説明書も確認しています。単なる不快感や好き嫌いの問題として扱わず、現に服薬治療を要している被害の実態を含めて調査してください。

当該組合員は男性、伊藤氏は女性ですが、この点は本質ではありません。

セクシュアルハラスメントは、加害者が男性で被害者が女性である場合に限定されるものではなく、また、身体接触や明示的な性的発言がなければ成立しないというものでもありません。

労働者が職場において、優越的な地位にある者から、自らの性的身体部位を不必要に注視されていると合理的に受け止め、その結果、性的羞恥や就業上の苦痛を生じたのであれば、少なくとも会社には、その申告を正式なハラスメント申告として受理し、事実確認を行う必要があります。

重要なのは、伊藤氏に「性的な意図があったか」という主観を先に決めることではありません。

問題は、どの距離で、どの程度の時間、どのような視線が向けられ、同様のことが複数回あったのか、当該組合員がどのように感じ、その後どのような心理的負担が生じたのかを、会社が独立して検証することです。

この申告について、伊藤氏本人又は伊藤氏の直接的な指揮下にある者のみで判断することは、手続的公正を著しく欠きます。

男女雇用機会均等法第11条に基づくセクシュアルハラスメント防止指針(平成18年厚生労働省告示第615号)4(2)及び4(3)は、相談内容や相談者の心身の状況に応じた対応と、事実関係の迅速かつ正確な確認を求めています。身体接触がないことや行為者が否定していることだけを理由として、申告を受け付けず、又は必要な確認を行わない取扱いは認められません。当該組合員に被害の説明を繰り返し迫り、二次的な被害を生じさせないことも、調査体制を整える上で必要です。

性的言動を拒否したことを理由として、不利益な配置転換等を行うことは、男女雇用機会均等法第11条及びセクシュアルハラスメント防止指針が対象とする対価型セクシュアルハラスメントの問題になります。同条第2項は、事業主への相談又は相談対応への協力を理由とした不利益取扱いも禁止しています。本件では、性的言動への拒絶に対する報復、被害申告者を元の職場から排除する意図又は当該役員の責任を曖昧にする意図が、異動と担当変更に含まれていないかを正面から検証すべきです。

配転命令権があるとしても、業務上の必要性を欠く場合、不当な動機・目的がある場合又は通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を負わせる場合等には、権利濫用として無効となり得ます(労働契約法第3条第5項、最二小判昭和61年7月14日・東亜ペイント事件)。「会社の人事だから」という説明で、動機、目的及び本人への影響の検証を拒むことはできません。

貴社には、異動を決めた日時、発案者・決裁者、伊藤氏・飯島氏・渡辺氏の関与、業務上の必要性、対象者の選定理由、発令日と実施日、異動前後の所属・職務・役職・賃金・勤務地・指揮命令系統、本人の健康状態を踏まえた検討、説明を行わなかった理由、他の保護措置を選ばなかった理由を、決裁資料及び連絡記録とともに回答するよう求めます。

当該組合員を伊藤氏の直接の指揮下に戻すことを求めているのではありません。接触回避など本人を守るための配置であるならば、本人の意向と健康を尊重し、不利益を生じさせない条件を明らかにした上で実施すべきです。被害者保護と称して本人だけに負担を移し、行為者の責任を不問にすることは、保護措置とはいえません。

したがって、当労働組合は、伊藤氏から独立した担当者、内部監査部門、社外取締役又は外部専門家による調査を要求します。

ここでいう独立性は、部門の名称だけで判断できません。柳田氏は8月12日の賞罰委員会の参加者であり、同委員会には内部監査室の関係者であった可能性のある者も参加しています。本件の探索、面談、処分、退職勧奨又は異動の意思決定に関与した者に、自らの対応の適否を調査・判定させることは認められません。

当該行為及び意思決定に関与せず、関与者から調査方針、認定又は報告内容について指揮・承認を受けない担当者を選任してください。伊藤氏と飯島氏を含む各関係者の行為を調査対象とし、調査責任者、調査範囲、聴取方法、資料の収集方法、報告先及び予定を明らかにしてください。本人に同じ被害体験を対面で繰り返し説明させる方法ではなく、まず本書、本人の書面及び既存記録による確認を行ってください。

4 反復的な面談と精神的不調との関係について、安全配慮義務上の検証を求めます

当該組合員は、一連の面談、事情聴取及び処分過程により強い精神的負荷を受け、適応障害を発症しています。

2026年10月2日付の診断書には、傷病名として「適応障害」が記載され、現在通院加療中であり、症状改善のため、約1か月間程度の休養及び1~2週間に1度程度の定期的な通院治療を要する旨が明記されています。診断がない段階での抽象的な訴えではなく、医師が休養と継続治療の必要性を認めている状態です。

当労働組合は、組織ぐるみの組合員探索、渡辺氏の殺害予告等を伴う威圧、伊藤氏の性的言動、伊藤氏及び飯島氏による反復した追及、退職への圧力を、適応障害の発症及び悪化の原因となった一連の職場上の負荷として主張します。第3項に記載した勃起障害(ED)の治療も含め、本人に生じた健康被害全体を踏まえた対応を求めます。

医学的因果関係の最終判断は医療資料等を踏まえて行われるべきですが、会社として重要なのは、因果関係が確定するまで何もしないことではありません。

むしろ、労働者が精神的不調を訴え、又はその兆候を示している状況下で、同一又は類似事項について、複数回、短期間に、役職者が、事情聴取又は追及を繰り返すという運用が相当であったのかを検証すべきです。

使用者には、労働者の生命及び身体だけでなく、心身の健康に対する安全配慮が求められます。

会社が精神的不調を認識し又は認識し得た後にも面談を継続していたのであれば、面談の必要性、実施頻度、参加人数、所要時間、質問内容、休憩の有無、代理人又は同席者の可否、書面回答への代替可能性を検討したのか、明確に回答してください。

直ちに実施すべき接触方法の変更と、メールの同時送信

当該組合員は、貴社関係者との対面、オンライン面談又は通話等による接触により、精神に甚大な悪影響を受けます。他方、信頼関係のある当労働組合とは円滑に意思疎通できています。「組合と話せるのだから会社との面談もできる」「出社しているのだから問題はない」という扱いは、症状を生じさせる相手及び場面の違いを無視するものです。

本人は、当労働組合と情報を共有しながら、会社とのやり取りを電子メールだけで行うことを希望しています。当労働組合も、診断及びこれまでの経過に照らして、その希望には相当な根拠があると判断しています。今後、当労働組合に対する連絡・回答も、当該組合員に対する連絡・回答も、必ず次の2つのアドレスに、同一の本文及び添付資料を同時に送信してください。

当労働組合:???@????????

当該組合員:???@????????

宛先又はCCには、必ず両者を明示してください。本人だけに送付して組合との情報共有を断つこと、組合だけに送付して本人に知らせないこと、別々の内容又は一部の資料だけを送ることはやめてください。当労働組合宛ての回答と本人の請求に対する回答を別書面とする場合にも、それぞれを両アドレスへ同時に送信してください。本人の診断・申請に関する情報も、本人の本件に関する共有意思の範囲で、同じ方法によって取り扱ってください。

事前の同意のない呼び出し、突然の対面面談、ビデオ会議、音声通話、電話、口頭による事情聴取及び私的な接触を中止してください。日常の業務指示、異動に関する説明、ハラスメント調査、休暇・療養・給付申請、社宅・水道料金に関する連絡を含め、本人への連絡は電子メールによって行ってください。必要な確認事項は整理してまとめて示し、症状と回答負担に配慮してください。

この連絡方法の指定は、本人が貴社への回答や必要な手続きを拒むものではありません。健康を守りながら、内容と経過を正確に共有し、必要な回答と手続きを可能にするための要求です。電子メールによる回答を求めていることや、対面・通話に応じないことを、協力拒否、業務命令違反又は懲戒・退職勧奨の新たな理由としないでください。

会社の対応窓口には、伊藤氏及び飯島氏以外の者を指定し、その者にも本件の経緯と連絡方法を確実に引き継いでください。適応障害及び勃起障害(ED)に関する医療情報は必要な担当者に限定し、本人の症状を職場で言いふらすことや、診断の内容を本人への攻撃材料として利用することを禁止してください。

これらは、労働契約法第5条の安全配慮、男女雇用機会均等法第11条第1項の措置及び労働施策総合推進法第31条第1項の措置として、直ちに検討・実施を求めるものです。同法第31条第2項は、ハラスメントの相談等を理由とする不利益取扱いを禁止しています。なお、2026年9月30日以前の行為についての対応する規定は、改正前の同法第30条の2第1項・第2項です。

診断書に示された約1か月間程度の休養及び定期的な通院治療を確保するため、主治医・産業医等の意見を踏まえ、必要な療養、休業、業務軽減、接触回避及び勤務方法の調整を進めてください。診断書の確認又は社内調査が終わるまで、目の前の健康被害を放置することは認められません。

5 懲戒処分について、適正手続の有無を全面的に検証してください

会社が懲戒権を行使する場合、それは経営判断という抽象的な言葉だけでは正当化されません。

懲戒は労働者の地位、名誉、評価及び将来のキャリアに直接影響を及ぼす重大な不利益処分です。

したがって、少なくとも、事実認定の正確性、証拠の客観性、就業規則上の根拠、弁明機会の保障、処分の比例性、他従業員との均衡、懲戒権濫用の不存在が求められます。

本件については、以下の事項を回答してください。

(1)2026年6月19日の面談において、事前連絡をしていたにもかかわらず「不当な遅刻・欠席」と評価した具体的理由。

(2)6月23日までの短期間で懲戒判断に至った経緯。

(3)6月30日の懲戒書面作成交付までに、当該組合員にどの程度の弁明機会を与えたのか。

(4)7月28日に、再び事前連絡済みの欠席について事情聴取した必要性。

(5)8月12日の賞罰委員会における構成員、資料、審議内容、本人の弁明内容、処分量定の基準及び議事録の有無。

(6)8月28日の懲戒処分の告知(関係書面の取交わしは8月31日)と合意退職打診との意思決定過程が独立していたことを示す資料。

そして最も重要なのは、当該組合員に対する評価が、個別の事実認定ではなく、「問題のある従業員」という先行評価を前提に形成され、その評価に沿う事実だけが選択的に収集されていなかったかという点です。

これは単なる労務管理の問題ではなく、意思決定過程における確認バイアスの問題です。

上場会社のガバナンスとして、ここまで検証してください。

懲戒権の行使には、労働契約法第15条による合理性及び相当性の制約があります。当労働組合は、組合員探索及び退職への圧力と結び付いた不当な懲戒の撤回と、これに伴う評価・賃金等の不利益の是正を要求します。関係当事者から独立した検証が終わるまで、争いのある処分を、追加処分、退職勧奨又は不利益な配置の既成事実として使わないでください。

6 私生活領域への介入について、その限界を明確にしてください

社宅に関連する水道料金の未納については、9月18日に追及を受け、9月30日にも再び面談が行われました。その経緯は、次のとおりです。

当該組合員は貴社の社宅制度を利用していますが、社宅に係る実質的な費用は、給与天引きによって本人が負担しています。当労働組合が確認しているところでは、この制度は会社側の社会保険料負担の削減を目的として設けられたものです。「社宅を与えている」という説明だけで、本人の私生活全般に介入できるものではありません。

水道料金については、当該組合員が一度支払いを忘れ、その際、自分で元栓を開けたときに、事故的に破損させてしまったトラブルがありました。その後、水道については別名義で再契約しています。一方、以前の未納分の支払いは、度重なる退職勧奨と脅迫的な対応によって精神障害に陥る中、意図せず遅れてしまっていたという経緯です。

問題の経緯や必要な支払いを確認することと、本人を威圧して人格的な信用を否定することは別です。別名義での再契約によって以前の未納分が解消したと説明しているのではありません。未納分、破損に関する処理及び会社との具体的な関係を、事実と資料に即して整理すべきであって、精神症状に苦しむ本人を何度も追い詰める口実にしてはなりません。

9月30日(水)、異動の説明に際して柳田氏からは「来月からよろしく」と声をかけられた一方、同日、飯島氏は水道料金未納の件で面談を行い、怒気を含んだ声で「いつまでに未納解消すんだよ」「信用してない」と当該組合員に言いました。9月18日に取り上げた事項について、退職不同意と性的言動の拒絶に続く時期に、さらに威圧的な追及が行われたのです。

当労働組合は、この飯島氏の言動を、伊藤氏による行為と切り離された通常の事務確認ではなく、役職上の力関係を背景とした追い討ちの脅迫的言動及び直接的なパワーハラスメントとして、厳重に抗議します。担当役員を変更しても、同日に人事総務部長が本人を威圧しているのであれば、会社としての被害防止が実行されたとはいえません。

そもそも、当該水道契約が当該組合員個人の契約であるならば、その問題を会社の懲戒、人事評価又は退職勧奨に利用するためには、会社業務との具体的かつ合理的な関連性が必要です。

企業が従業員の私生活全般を監督できるわけではありません。

ましてや、私生活上の事項を次々に人事上の評価材料へ転化していけば、労務管理と人格支配との境界が失われます。

パワーハラスメント防止指針(令和2年厚生労働省告示第5号)2(5)は、言動の目的、経緯、態様、頻度・継続性、労働者の心身の状況等を総合的に考慮することを求めています。同指針2(7)ロ及びヘは、脅迫や侮辱等の精神的な攻撃、私的事項に過度に立ち入る個の侵害を、代表的な類型として挙げています。未納又は設備の破損という確認事項が存在することと、人事上の立場を利用した威圧的・反復的な追及が許されることは別です。貴社は、支払いの確認に必要な範囲と、実際の言動によって生じた負担とを比較し、本件の対応が必要かつ相当な範囲を超えた理由を含めて検証してください。

したがって、当該水道料金問題が、会社の業務、社宅管理、会社財産、他従業員、会社信用にいかなる具体的損害又は危険を生じさせたのかを回答してください。

何ら具体的な会社損害がないのであれば、なぜ会社が個人契約上の問題を追及したのか、その合理的理由を示してください。

仮に社宅管理又は設備の損害について会社側で確認すべき事項があるとしても、契約・規程上の根拠、会社に生じた具体的な影響、本人に求める手続き及び金額を、資料を添えてメールで示してください。合理的な管理上の確認と、未納又は事故を退職への圧力や人格否定に利用することは、厳格に区別しなければなりません。支払時期の確認を理由として、診断済みの本人に怒声を浴びせ、繰り返し面談への出席を求めることをやめてください。

7 過去の退職勧奨の実態を開示してください

今回、会社はあえて書面において、「解雇ではない」「自由意思である」と強調しています。

それであるならば、その説明が会社の制度運用全体においても実質的に担保されていることを確認する必要があります。

当労働組合は、個人情報を求めるものではありません。

過去5年間について、匿名化された統計として、会社側から退職勧奨を受けた従業員数、そのうち退職に至った人数、拒否して在職を継続した人数、退職勧奨前に懲戒又は複数回の面談を受けていた人数、退職勧奨拒否後に解雇、雇止め、配置転換その他の重大な不利益処分を受けた人数を開示してください。

これにより、会社の「合意退職」が真に自由意思に基づく制度なのか、それとも事実上の退職誘導制度として運用されてきたのかを客観的に検証できます。

8 公認会計士・齊藤悟志氏をめぐる情報について、会社の説明責任を求めます

現在、従業員間において、いわゆるエンジェル税制に関連する刑事事件との関係で、かつて貴社の上場室長をしていたとされる齊藤氏について、逮捕者と同様のエンジェル税制の株主として関与していた、公認会計士として制度利用について助言又は紹介を行っていた、貴社の元役員から一定の報酬や着手金までを受領していた、などとする資料又は情報が流通し、大きな噂となっています。

当労働組合は、これらの内容を事実であると断定しているわけではありません。

また、第三者が逮捕又は起訴されたからといって、直ちに齊藤氏又は貴社に違法行為があったと主張するものでもありません。

しかし、齊藤氏が貴社の上場準備、上場審査又は上場後の開示業務に重要な立場で関与していたのであれば、会社が確認すべき範囲は明確です。

すなわち、齊藤氏に関する当該情報を会社がいつ把握したか、社内調査を行ったか、上場申請書類への影響を検証したか、東京証券取引所その他に提出した書面に不実記載がないことを再確認したか、内部統制及び開示統制への影響を検討したか、について回答してください。

一従業員の事前連絡済みの欠席や個人契約の水道料金については複数回にわたり事情聴取を実施しながら、同時期に地上波ニュースで話題にまであがった上場関連責任者に関する重大な疑義について何ら調査していないのであれば、そのコンプライアンス上の優先順位は到底合理的とはいえません。

従業員に説明責任を求める企業は、自らも説明責任を負います。

本人の欠席や水道料金には繰り返し厳しい説明を求めながら、役員等が関係する問題については情報の把握、調査又は判断過程自体を明らかにしないというのであれば、同じ会社の中で説明責任の基準が使い分けられていることになります。本項と本件ハラスメントの調査の双方について、相手の地位によって検証の基準を変えないことを求めます。

9 本件を上場会社として正式にガバナンス案件化してください

当労働組合は、労務問題が存在するたびに金融庁や東京証券取引所への報告が必要であると主張しているものではありません。

そのような単純な議論ではありません。

問題は、本件が単発の労務トラブルなのか、それとも、懲戒制度、退職勧奨、ハラスメント対応、賞罰委員会、取締役の人事権行使、内部監査、内部通報、開示統制に横断的な欠陥を示す事案なのかということです。

後者であれば、それは上場会社の内部統制及びガバナンスの問題です。

貴社が公表する2025年11月27日付「コーポレート・ガバナンスに関する報告書」Ⅱ2及びⅣ1では、取締役会による業務執行の監督、監査等委員による重要書類の閲覧や役職員への質問等を通じた監査、社内外の内部通報窓口の運営が説明されています。これらは貴社自身が対外的に示している監督・内部統制の仕組みであり、本件についても、担当者間のやり取りだけで終わらせず、当該仕組みに沿って正式に取り扱うことを求めます。

同報告書では、内部監査の計画は代表取締役会長兼CEOの承認を受け、監査結果は同人及び監査等委員に報告する仕組みとされ、リスク・コンプライアンス委員会の委員長も代表取締役会長兼CEOとされています。本件では渡辺氏の関与自体が調査対象であるため、通常の報告経路に委ねるだけでは足りません。監査等委員会及び利害関係のない社外取締役等が、調査対象者の指示・承認から独立した調査体制と報告経路を確保してください。

したがって、本件を取締役会又は適切な監督機関に正式に付議し、内部統制上の問題が存在するか、再発防止策が必要か、取締役会への報告事項か、監査等委員会への報告事項か、適時開示又はその他の開示検討事項に該当するか、金融庁、東京証券取引所その他関係機関への報告が必要となる事情があるかを正式に判定してください。

そして、開示不要又は報告不要と判断するのであれば、その判断者、判断日及び判断根拠を社内記録として保存してください。

意思決定に関する記録及び原資料の保全

貴社は直ちに、本件に関する原メールと全配信版、作成・編集・配信の記録、受信者の選定資料、社内掲示・チャット、組合員探索の指示・照合・報告記録、渡辺氏を含む関係者間の連絡、面談の録音・メモ、欠席連絡、本人の残留意思、賞罰委員会の資料・議事録、懲戒・退職勧奨・異動の決裁資料を保存してください。

加えて、事務所移転に関する記録、伊藤氏と当該組合員の業務上及び私的な連絡、ゴルフへの誘いに関する記録、LINEスタンプの画像と作成・使用指示、9月30日の担当変更に関する連絡、社宅契約・社宅規程・給与天引きの内訳、会社が取得した水道関係の資料も保存対象としてください。防犯カメラ等に該当場面の記録が残っている場合には、保存期間の経過によって失われないよう直ちに保全してください。

自動削除、アカウント停止、端末交換、保存期間満了による消去を含め、関連記録の削除、改変及び上書きを止め、元の日時・作成者等の情報とともに保全してください。保全責任者、対象範囲、実施日及び既に失われている記録の有無と理由を回答してください。保存対象の洗い出しを名目として、組合への情報提供者を新たに探索したり、原本を回収・削除するよう求めたりすることは認めません。

10 当労働組合は団体交渉を要求しません

当労働組合は、現時点において団体交渉を要求するものではありません。

当労働組合は、団結権及び団体行動権を行使し、組合員の雇用、人格、健康及び就業上の尊厳を守ります。

しかし、「団体交渉要求ではない」という一点を理由として本上申書に回答しないことは相当ではありません。

本書には、本人の退職不同意の確認、ハラスメント申告、安全配慮上の申告、懲戒処分に関する異議、コンプライアンス上の照会、上場会社としての内部統制上の問題提起が含まれています。

それぞれ、会社自身の社内規程及びガバナンス体制に従って正式に処理してください。

本人の意思表示・申請と、当労働組合独自の要求との関係

本人名義の意思表示、労災・傷病手当金の申請及び必要な証明等の請求は、本人から別途行われます。当労働組合は、本人の退職不同意を確認して助言を行うとともに、これと並行して、組合員の雇用と健康を守る独自の立場から、貴社に是正、調査及び手続への協力を求めています。

本書を、本人に代わる退職・和解・権利放棄の意思表示又はそれらを行う包括的な代理権の表明として扱わないでください。当労働組合の要求と本人の請求の双方を正式に処理し、各回答は、いずれも第4項で指定した両メールアドレスへ同時送信してください。

労災・傷病手当金の申請協力と事業主証明

当労働組合は、当該組合員の適応障害が一連の業務上の心理的負荷によって生じたものとして、労災保険給付の請求を支援します。同時に、認定を待つ間の生活を守るため、労災申請中又は申請予定であることを加入保険者に明らかにした上で、傷病手当金についても並行して手続きを進める方針です。両制度の取扱いは、同じ診断と事実経過を前提に、各機関の判断に従って調整します。

貴社は、本人の申請のために必要な労働保険番号、健康保険の加入先・資格情報、入社日及び雇用形態の変更履歴、勤怠記録、欠席連絡の記録、賃金台帳・給与明細、休暇・休職制度と年次有給休暇の残日数、就業規則、社宅規程及び継続雇用規程を、本人に交付してください。本人の申請及び組合との情報共有に必要な範囲で、第4項の両アドレスへ同時送信してください。

労働者災害補償保険法施行規則第23条第1項は、本人が事故のため自ら手続をすることが困難な場合の事業主の助力を、同条第2項は、必要な証明を求められた場合の速やかな証明を定めています。健康保険法施行規則第33条も、必要な証明を正当な理由なく拒むことを認めていません。本人から正式様式及び必要事項が提出された際は、確認可能な勤務・休業・賃金等の事実について速やかに証明してください。

貴社が業務起因性について異なる見解を持つ場合には、労災保険法施行規則第23条の2に基づき、所轄労働基準監督署長に意見を申し出ることができます。その意見と、確認できる事実の証明とは区別すべきです。社内調査の未了、労災と認めないという会社の見解、退職への不同意又は対面・通話への不参加を理由として、申請全体を止めないでください。

退職合意、組合員・情報提供者の開示、当労働組合との関係についての説明、伊藤氏又は飯島氏との面談を、証明又は資料提供の条件にしないでください。本人が実際に出勤した日、療養のため働けなかった日、賃金の支払状況及び医師の意見を正確に記録し、休業を一方的に無断欠席へ読み替えるなどして請求を妨げないでください。

貴社が協力しない場合でも、本人の申請を止める方針はありません。証明が得られない経緯を付して所轄労働基準監督署又は加入保険者に提出し、それぞれの権限による確認を求めます。給付の審査と、会社のハラスメント調査及び人事上の説明とは、いずれかを理由として他方を先送りすることなく進めてください。

回答期限及び直ちに求める措置

本書到達後、直ちに、組合員探索、性的な言動、威圧的な追及及び退職への圧力を停止し、第4項のメール連絡と両アドレスへの同時送信を徹底してください。本人の安全確保と関連記録の保全を、調査終了まで待たせないでください。

本書到達後3営業日以内に、受領した旨、会社の対応責任者、メールによる連絡体制、当面の健康配慮及び証拠保全の実施状況を回答してください。本人の退職合意が成立したものとして処理しないことも、明確に回答してください。

本書到達後7営業日以内に、各要求について、実施の可否、実施する内容、不実施又は回答留保の具体的理由、根拠資料、責任者及び実施予定日を、項目ごとに回答してください。全ての調査が完了していなくても、判明した事項と直ちに可能な措置は先に回答し、未回答事項には回答予定日を示してください。

本書到達後14日以内に、独立した調査の責任者、対象、方法、予定及び報告先を示してください。必要事項のそろった正式様式を本人から受領した後は、事業主証明を速やかに行い、5営業日以内を目安に返送してください。不足がある場合は、その箇所及び必要な補充を具体的に示し、処理可能な部分を先に進めてください。これらは本書による要求期限であり、直ちに必要な措置を期限まで先送りしてよいという趣旨ではありません。

対応がない場合又は不利益取扱いが続く場合には、本人の給付請求を独立して進めるとともに、当労働組合としても、所轄労働基準監督署、都道府県労働局及び労働委員会等に対し、各機関の権限に応じた相談、申告又は救済手続を進めます。これは団体交渉の開催を求めるものではなく、本書で指摘した被害と違法な取扱いを是正するための対応です。

11 結語

本件について、会社に求めていることは複雑ではありません。

当該組合員は退職しません。

会社自身が「解雇ではない」「自由意思による」と明記した以上、当該組合員の拒否意思を尊重してください。

そして、退職勧奨の可否を議論し続けるのではなく、なぜ短期間にこれほど多くの面談、懲戒、事情聴取が繰り返されたのか、なぜ健康上の事情が存在する中でも面談が継続されたのか、なぜ私生活上の問題まで人事管理の対象となったのか、なぜ懲戒処分と退職勧奨が近接して行われたのか、なぜハラスメント申告の対象となる取締役が人事判断に関与しているのか、を検証してください。

会社が本当にコンプライアンスを重視するのであれば、従業員の欠席や水道料金を何度も尋問する前に、まず自社の意思決定過程そのものを検証すべきです。

当該組合員が求めているのは特別扱いではありません。

定年まで普通に働けること。人格と健康を尊重されること。懲戒されるのであれば公正な手続を受けること。

ハラスメントを訴えれば独立して調査されること。

そして、上場会社が自ら掲げるガバナンスとコンプライアンスを、自らにも適用すること。

それだけです。

当該組合員は、入社以来、貴社への強い愛着を持ち、この会社に一生骨を埋め、定年後も再雇用によって働き続けたいと考えてきました。上場した貴社が、むしろ労働者を追い詰める方向へ進んでしまったことを心から残念に思い、正常で健全な上場会社へ改善してほしいと願っています。その愛社精神と改善への意思を、会社への敵意又は退職希望にすり替えてはなりません。

当労働組合は、当該組合員の給付取得だけで支援を終えることなく、療養と生活、職場環境の改善、健康状態に応じた就業、実際の定年後の再雇用まで、本人の意思を尊重して伴走することを決定しています。必要な治療や健康上の配慮を受けることと、長く働きたいと願うことは矛盾しません。当該組合員を退職に追い込めば問題が終わるという対応を、当労働組合は認めません。

会社に対し、本上申を一従業員との対立として矮小化せず、取締役会レベルのガバナンス案件として正式に取り扱うことを求めます。

以上

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