【ラストワンマイル労働組合】「履歴書も退職書類も写メを撮ってシュレッダー」渡辺誠CEOの個人情報管理

ペーパーレス化は、企業にとって重要な業務改善です。適切な電子契約、アクセス制御、保存期間管理、バックアップを整えれば、紙の保管費用を削減しながら、検索性や安全性を高めることができます。

しかし、現ラストワンマイル在籍者から当組合に情報提供された株式会社ラストワンマイルの労務研修で代表取締役会長兼CEOの渡辺誠氏が説明した方法は、計画的なデジタル化というより、「とりあえず写真を撮り、紙を全部捨てる」というものでした。

目次

履歴書は「全部シュレッダー」

「履歴書は全部シュレッダーにかける。今までのものもです」

「入社誓約書なども全部スキャンして、全部シュレッダーにかける」

履歴書や入社書類には、氏名、住所、生年月日、電話番号、学歴、職歴、資格、家族情報、緊急連絡先など、従業員の重要な個人情報が含まれます。

紙を安全に廃棄し、適切な電子データへ移行すること自体は問題ではありません。問題は、どの書類を、どの解像度で、誰の端末を使って、どの保存先へ、どの権限設定で保存するかを確認せず、「全部」という一括指示を出していることです。

綺麗でも汚くても、どうせ見ない

「面接したら、携帯で写真を撮って送らせればよい。綺麗に保存しなければならないか、汚く保存してよいかは、どちらでもよい。見ることがないからです」

電子保存は、ファイルが存在していればよいというものではありません。文字が読めること、対象者と書類が正しく対応していること、必要なときに検索できること、改変や誤消去を防止できることが必要です。

「どうせ見ない」という理由で画質や保存方法を問わないのであれば、裁判、労働審判、行政調査、労災、社会保険手続、内部調査が必要になった際、何を根拠として事実を確認するのでしょうか。

退職書類も「写メを撮って捨てればよい」

「退職書類を使ったことがありますか。ないならいらない。写真を撮ってシュレッダーにかければよい」

「裁判も過去に一度もしたことがない人たちが、なぜ書類を取っているのか。使うことはない」

過去に裁判がなかったことは、将来も紛争が起きないことを保証しません。退職理由、退職日、有給休暇、未払賃金、競業避止、秘密保持、貸与物返却などをめぐる争いは、退職後に初めて表面化することがあります。

保険に一度も使ったことがないから解約するという判断と同じで、問題が起きなかった実績を、将来の証拠が不要である根拠に変えています。

従業員個人の携帯電話で撮影していたのか

研修では「携帯で写真を撮って送らせる」という表現が使われています。

会社支給端末なのか、従業員個人のスマートフォンなのかは、文字起こしだけでは確認できません。しかし、私物端末を使用していたのであれば、端末内の写真アプリ、クラウド同期、バックアップ、削除済みフォルダ、メッセージアプリ等へ、履歴書や退職書類が残る可能性があります。

紙のロッカー代を節約するために、従業員の個人情報を管理不能な端末やクラウドへ複製していたとすれば、ペーパーレス化によって安全性を高めるどころか、情報の複製先を増やしただけです。

株式会社ラストワンマイルへの公開質問

  1. 履歴書、入社誓約書、退職届その他の原本を、一括して廃棄する方針は実際に導入されましたか。
  2. 撮影又はスキャンには、会社支給端末と個人端末のどちらを使用していましたか。
  3. 撮影したデータは、どのシステム、どのフォルダ、どのクラウドへ保存していましたか。
  4. 保存データへのアクセス権限を持つ従業員は何人いましたか。
  5. 画像の欠損、文字の判読不能、対象者の取り違え、誤消去がないことを確認する仕組みはありましたか。
  6. 私物端末及び個人クラウドに残ったデータを完全に削除する手続はありましたか。
  7. 法定保存期間及び書類ごとの証拠価値を、弁護士又は社会保険労務士へ確認しましたか。

ペーパーレス化は「全部捨てること」ではありません

適切な電子化とは、紙を写真へ変えることではなく、記録の真正性、可読性、検索性、機密性及び保存性を維持することです。

「見ることがないから汚くてもよい」「裁判をしたことがないから捨ててよい」という説明は、書類管理の合理化ではありません。

必要になるまで価値が見えない記録を、必要になる前に捨てる判断です。

渡辺誠社長の危険思想を植え付けるための恐怖の社員研修シリーズ

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次