【ラストワンマイル労働組合】渡辺誠CEOの問題発言35選 7本の研修から見えた「発覚確率コンプライアンス」

ラストワンマイル労働組合には、株式会社ラストワンマイルで現在も勤務する複数の組合員から、代表取締役会長兼CEOである渡辺誠氏の言動について、上場企業の代表者として不適切ではないかとの相談が継続的に寄せられています。

今回、現ラストワンマイル在籍者から当労働組合へ提供されたのは、渡辺誠氏が従業員へ実施した、法務、労務、人事、総務、経理、情報システム、営業媒体に関する7本の研修動画及び文字起こしです。

全てを横断して確認すると、一つ一つの発言が偶然の言い間違いではなく、明確な共通思想に基づいていることが分かります。

その思想とは、法令や契約を守るかどうかを最初に考えるのではなく、発覚する確率、会社が負担する損害額、監査に指摘される可能性、上場廃止になる危険を計算し、会社が耐えられるなら実行するというものです。

目次

1 顧客リストは、相手にバレなければ転売

「元の会社から訴えられるリスクは1%もない。転売することは相手にも分からないからです」

「承諾を得ずに1%のリスクを飲み込んで転売するかは、営業部長又は取締役が判断する」

適法性の基準が、契約や本人同意ではなく、相手に知られる可能性へ置き換えられています。

2 法的リスクが90%でも、役員会が決めれば実行

「リスクが30%でも50%でも90%でも、役員会で飲み込むと言ったらやる」

法務部は違法性を判断せず、営業部門へ危険度を伝えるだけでよいと説明されています。違法行為まで損害額と利益の比較対象にするなら、法令は守るべきルールではなく、価格表のあるオプションになります。

3 社会保険は1か月遅らせ、理由を作る

「社会保険や雇用保険の手続に入るのを1か月ずらしておけばよい」

「事務手続上、確認が必要だからという理由は作ってもらう。建前はしっかりすればよい」

法令上の期限を確認して運用するのではなく、手続を遅らせる結論を先に置き、外部へ説明する理由を後から整えています。

4 監査に耐えれば、情報漏洩することもある

「監査に耐えていたら、情報漏洩することもあると思う」

「常にギリギリの、監査に耐えられる営業寄りのセキュリティを判断する」

セキュリティの目的が、顧客情報を守ることから、監査で不合格にならないことへ変わっています。

5 USBで顧客データを抜かれるリスクも飲み込む

「USBが生きていることで、オペレーターがUSBを差し込んでデータを抜くリスクが発生する」

そのリスクを認識しながら、情報システム部は「危険だから駄目」と判断してはならず、経営側へ報告するだけにすべきだとされています。

6 会社カードを飲み屋で使う人がいても、まあいい

「会社カードを持って飲み屋で勝手に切る奴もいるかもしれない。まあいい。そのリスクは経営で飲み込もう」

「発覚したらクビにするか減給させる」

経営者が不正の発生を受け入れながら、問題が起きれば従業員個人へ重い処分を科す仕組みです。

7 カードが100枚必要なら100枚発行

「100枚必要ですと言われたら、分かりましたと100枚発行すればよい」

事前審査をなくし、全件確認もせず、ランダムで発見した不正だけを処罰する方針が示されています。

8 私的流用があっても、経営に支障がなければよい

「私的流用があろうがなかろうが、経営に支障がないのだから、どちらでもよい」

会社資金の適正利用ではなく、会社が損失へ耐えられるかだけが基準となっています。

9 会計は1000万円ずれてもよい

「100万円、200万円、1000万円ずれても別にいいんじゃない」

「毎月1000万円ずれるなら、各社へ100万円ずつ足すというルールでよい」

取引の実態を調べるより、一定額を配分して差額を見えなくする方が簡単だという発想です。

10 不明な支出は雑費へ入れて終わり

「不明でも雑費でも何でもよいから、どこかへ入れて処理して終わらせて」

不明支出が不正、二重払い、私的利用、証憑不足のどれに当たるかを確認せず、帳簿上だけ処理済みにします。

11 消費税は税務署が得をする8%

「8%だったら税務署が得をする。だから全部8%でよい」

税率を取引内容ではなく、税務署から問題視されにくい方向で選ぶという説明です。

12 履歴書も退職書類もシュレッダー

「履歴書は全部シュレッダー。入社誓約書も全部スキャンしてシュレッダー」

「退職書類も写真を撮ったらシュレッダーにかければよい」

書類ごとの保存義務、証拠価値、電子化要件より、ロッカー代や郵送費の削減が優先されています。

13 画像は汚くても、どうせ見ない

「綺麗に保存するか、汚く保存するかはどちらでもよい。見ることがないからです」

保存する目的を、将来必要になったときに利用することではなく、保存した外形を作ることとして捉えています。

14 歩合は3か月又は半年後へまとめる

「毎回計算している歩合は、3か月に1回にするとか、賞与にまとめればよい」

従業員が毎月獲得した対価より、会社の計算作業を減らすことが優先されています。

15 従業員満足度の変化は情緒不安定

「毎月毎月そんなに心変わりするのか。そんな情緒不安定な人はいない」

職場環境の変化を把握する調査が、従業員個人の感情を茶化す言葉で扱われています。

16 採用後に問題を起こしたら、面接官が全部責任

「採用した人が問題を起こしたら、面接した人が全部責任を取る」

入社後の教育、配置、上司、組織文化に対する経営責任が、採用担当者一人へ転嫁されます。

17 顧客は右向け右で向かせる

「お客さんを、右向け右と言ったら向かせる方法です」

顧客自身が選択するのではなく、会社が望む方向へ動かす対象として扱われています。

18 取引先へマウントを取り、逃げられないよう差し込む

「マウントを取って畳みかけ、釘を刺す。違う角度でもよいから、逃げられないように差し込む」

取引相手の納得より、逃げ道を塞ぐことが営業技術として語られています。

19 社員とその家族も販売対象

「社員にも売ったらよい。社員の家族に広告を打っているのか」

代表者や上司の影響下にある従業員が、自由に購入を断れる仕組みがあったのかが問われます。

20 10年以上働けば専門医

「専門医とは、10年以上実務経験がある医者を専門医と言います」

正式な資格を独自の勤務年数へ置き換え、病院の看板表示へ利用する案です。

21 検索で出てきた写真を「これでいいや」

「適当に看板で検索したら出てきた写真だったから、これでいいやと思って出した」

権利者や利用条件を確認した形跡は、研修発言からは確認できません。

22 上場後だから、たまに間違えてよい

「上場前は一件たりともミスしてはいけなかった。もう上場しているから、たまに間違えてよい」

上場によって責任が重くなるのではなく、上場を達成したから管理を緩められるという、通常とは逆の説明です。

7本を貫く5つの判断基準

第一に、適法性より発覚確率

顧客リスト転売では、相手に知られる可能性が基準とされました。社会保険では、本当の目的ではなく外部へ示す理由を作ることが提案されています。

第二に、予防より事後処罰

会社カードの私的利用を防ぐのではなく、発覚後に減給又は解雇する。採用制度の問題を改善するのではなく、問題が起きたら面接官へ全責任を負わせる。この考えが繰り返されています。

第三に、正確性より管理コスト

会計は1000万円ずれてもよい。書類は汚い写真でもよい。歩合は数か月後へまとめればよい。正確性、保存性、支払時期が、作業時間より下へ置かれています。

第四に、顧客保護より営業利益

情報漏洩の可能性があっても、監査に耐えれば営業へ利用する。法的リスクが90%でも、利益が出るなら役員会で飲み込む。顧客を右向け右で向かせる。

第五に、上場維持が唯一の越えてはならない線

損害賠償、情報漏洩、契約違反、会計差額は、会社が耐えられるなら受け入れる。しかし、上場廃止だけは避ける。

これでは、上場企業に必要なコンプライアンスではなく、上場廃止にならない範囲でどこまで危険な行為ができるかを競うゲームです。

渡辺誠氏の個人的な失言で終わる問題ではありません

これらの発言は、居酒屋での雑談ではありません。法務、労務、人事、総務、経理、情報システム、営業という、会社の根幹を担う部門に対して、代表者が正式な研修として示した判断基準です。

従業員がその指示に従った場合、責任を従業員だけへ負わせることはできません。取締役会、監査等委員会、執行役員、内部監査、会計監査人が、どこまで把握し、承認し、止めたのかも検証されなければなりません。

株式会社ラストワンマイルへ求めること

  1. 7本の研修動画が真正な社内研修であるか認否を公表してください。
  2. 各研修で示された方針が、実際に導入されたかを項目別に回答してください。
  3. 顧客情報、社会保険、会社カード、会計処理、賃金、文書保存について、第三者を含む特別調査を実施してください。
  4. 取締役会及び監査等委員会が、研修内容をいつ把握したかを明らかにしてください。
  5. 不適切な指示へ従った従業員だけに責任を負わせないことを明言してください。
  6. 現役従業員及び退職者が、報復を受けずに情報提供できる独立窓口を設置してください。
  7. 調査結果、対象期間、対象者数、是正内容を株主及び従業員へ公表してください。

営業利益は、違反してよい金額を示す免許ではありません

会社が利益を追求することは当然です。無駄な承認や作業を減らし、現場へ権限を移すことも必要です。

しかし、法令、契約、顧客情報、従業員の賃金、社会保険、会計の正確性は、利益が大きければ切り捨ててよい余分なコストではありません。

渡辺誠氏が従業員へ教えたのは、経済合理性だったのでしょうか。それとも、バレる確率が低く、会社が損害に耐えられ、上場廃止にならない限り、何をしても経営判断として正当化できるという発覚確率コンプライアンスだったのでしょうか。

株式会社ラストワンマイルの取締役会と監査等委員会には、7本の動画を最初から最後まで確認し、その答えを株主、従業員、顧客へ説明する責任があります。

渡辺誠社長の危険思想を植え付けるための恐怖の社員研修シリーズ

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